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BFDとは何ぞや?簡単に言えば「ドイツで行う社会奉仕活動」!
ドイツに行く選択肢として、
・旅行
・短期留学
・長期留学
👉学生ならトビタテがオススメ!https://note.com/kikun_waldkita/n/nfd306de36aa0?magazine_key=mb15e8979c2e0
・ワーキングホリデー
・オペア(ホームステイさせてもらう代わりに、家事を代行。)←経験あり
・進学
・Ausbildung(職業訓練)
など様々ありますが、BFDというのはまだまだ知られてないのかなと思います。
私事ですが2023年の8月からBFDでドイツへ行くので、その経緯について紹介したいと思います。
①BFDとは?
BFDとはBundes freiwilligen Dienstの頭文字をとった単語です。
各単語を分解すると、
Bundes=ドイツの
freiwilligen=ボランティアの
Dienst=仕事
となり、言うなれば「仕事する代わりにドイツへ行ける」という制度です。
BFDと似たような制度にFSJとというものもあります。違いは何かと言えば、ざっくりですが、「FSJは27歳未満の人が応募できる」という感じです。
②どんな仕事が出来るのか?
BFDのホームページを見てみると、
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とあります。簡単に言えば、「社会的、エコロジー、文化的の分野」ですね。具体例を挙げると、「障がい者のサポート」、「子ども達を対象とした仕事」、「環境や自然保護の仕事」などが画像には載っています。
僕は「子ども達を対象とした仕事」という分野で働きます。
③BFDしてる間の生活費はどうすんの?
BFDしてる間は、お金がもらえます。
私の場合だと、お小遣いとして473ユーロ(1ユーロ149円として「7万477円」)と家賃補助として265ユーロ(1ユーロ149円として「3万9485円」)(家賃が490ユーロのところと契約してるので有難い…)もらえる契約です。
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BFDしてる間は、勤務先の負担でドイツの社会保険に加入できるので、「Step In」といった保険に加入しなくて良いのはデカい。
なんか、ネットで見つけたBFDをされた方のブログを読んでいると、お小遣いしかもらっていない(しかも300ユーロとかでちょっと少な目)みたいなんですけど、僕がコンタクトを取ったBFDの団体の方は、「お小遣いは満額出す&家賃補助も出す」という条件を実習先に伝えてくれたみたいで、なんか至れり尽くせりの状態になってしまいました。(詳しくはビザ取得後に明かしていきたいと思います。)
④参考になったブログ
個人的にはこの方のブログに助けられました。
ブログ運営者のkapibaraさんは、ドイツでBFDを行った後に、ErzieherのAusbildungをされており、まさに僕がやりたいことを既に実践されている方でした。
個人的には、本当は、2023年の8月からErzieherのAusbildungがしたかったんですけど、2022年12月から「Ausbildungさせて下さい!ドイツ語能力B2ですし、既にドイツの森の幼稚園でPraktikumやったことあります!」ってメッセージ送っても、
「あなた、ドイツの住所持ってないでしょ。じゃあ、無理。」
と断れる日々を過ごしていました・・・
そんな時に、たまたま出会ったのが上記のブログ。
是が非でもすぐにAusbildungをやりたいと考えていた私ですが、既に多くの経験をしていらっしゃるkapibaraさんが、
「ErzieherのAusbildungは3年という長丁場。見知らぬ所へ急に入っても、うまくいかないリスクが大きい。それなら、BFDで1年間お試しで働かせてもらって、その間に実習先の雰囲気を知ったり、もしそこが自分と合わなそうだったら他の実習先を探す時間として利用すればよい。」
という趣旨の発言をされていて「なるほどな」と思い、自分もBFDをすることに決めました。
kapibaraさんとは個人的にメールをさせてもらって、色々と悩み相談もさせて頂き、自身がお忙しいにも関わらず、本当に支えて頂いたなと感謝しております。
最後に:今後の展望
現在の状態としては、BFDの団体の方と連絡を取り合っていて、ビザ申請に必要な書類を向こうに渡した状態です。その書類を元に、団体の方が外国人局に行ってビザ発行の手続きをしてくださいます。
ドイツの役所仕事は結構のんびりな感じなので、個人的には気長に待っている状態ですね。まぁ、8月(「もしかしたら9月の可能性もあり」とは言われたが…)始まりなんで、時間はあります。
今後の展望として個人的には、
Düsseldorfにある森の幼稚園で1年間BFDを行う
☟
引き続きそこでErzieherのAusbildungを行う
or
別の場所でErzieherのAusbildungを行う
☟
Ausbildungをやり遂げて、Erzieherの資格を取って、ドイツの森の幼稚園で働く
みたいなイメージですね。もう既にkapibaraさんが同じようなルートを進んでいらっしゃるので(*kapibaraさんは森の幼稚園に興味があるわけではない)、kapibaraさんを目標にしながら、自分の道を情熱を持って前進していきたいなと考えています。
(👆個人的には一番読んでもらいたい記事がこれなのでもう一度掲載。自分の基礎を作ってくれたH先生についての記事です。ビュー数が「他人様の言葉を拝借」を上回って欲しい…笑)
BFDのビザを取得出来たら、これまでのやりとりとかを時系列順に書いて、BFDをこれからやりたい人への参考になるような記事を書きたいと思います。
おまけ:kapibaraさんのブログで役にたった情報を抜粋
・兵役制度廃止後の穴埋めから始まった
これに関しては他のウェブサイトにも情報が載っているので簡単に。
2011年まではドイツでも兵役制度があり、兵隊に行きたくない人は、社会福祉分野で奉仕活動をしました。制度廃止後、その分野の穴を埋める形で誕生したのがBFD/FSJ。
基本は国籍、経験問わず参加可能です。
参加者の国籍は多様で、ドイツ人だけでなく多くの外国人も活躍しています。
・社会福祉分野を始め、様々な活躍場所
社会福祉分野(小学校・幼稚園・KITA・病院・老人ホーム・障がい者施設、消防車の運転など様々)、文化、スポーツ、自然(動物の世話・災害防止活動など)の中で、自分の希望に合うところに応募して、面接して決まるという流れです。
具体的に言うと、学童保育の先生の補助、幼稚園の先生の補助、看護師の補助、老人ホーム職員の補助、障がい者施設職員の補助、といった感じです。
中には馬の世話や、銅像の清掃業務などもあります。
・あくまでアシスタント
職員の方のアシスタントとして、実際の現場に一緒に入って仕事をします。
定義としては<十分人が足りているところに、追加でヘルプとして入る人材>
プロではないので一人で仕事を請け負うことは禁止されています。
職場の雰囲気は、和気あいあいとしていることが多いです。社会福祉分野で働く人は、思いやりのある人が多い。セミナーで知り合ったBFD/FSJの友人たちも皆そうでした。職場としては、「そんなに大変な仕事じゃないけど、だれかやってくれる人がいたらありがたい」「人数が欲しい」
働く方からしたら、「専門知識はないけど、働きたい気持ちはある。」「Ausbildungを始める前に、その職場で職業体験がしたい!」まさにWin-Winのシステムなのです。
・国の法律に守られた、明確な労働契約
BFDはドイツの国の法律で給料や待遇、仕事時間などが明確に決まっています。 週40時間以上の労働、いわゆる残業は禁止とされています。
<基本則>抜粋
フルタイムで40時間/週。パートタイムは20時間/週。
おこづかいとして、~414€/月(契約によって差あり)がもらえる。
職場によっては、住居や仕事服なども支給される。
半年の契約につき1回、セミナーに参加しなければいけない。
勤務先負担で年金、健康保険、介護保険、失業保険などが支払われる。
契約一年につき24日、有給が付与される。日曜日以外に取らなければいけない。
気になるのは給料ですよね。労働時間に対して給料はまったくフェアではありません。ただ、その他の福利厚生は充実しています。
有給はすべて消化する!それが当たり前のドイツ。原則には<休息のための有給>と書かれています。旅行に行ったり、仕事は忘れて好きなように過ごしましょう。もちろん体調が悪い日や病気の時は、別の方法で休みをもらうので、そのために有給を使わないといけない、なんてことはありません。
その後ドイツで仕事やAusbildung等を探す時に大きな経験値となる。
BFDの仕事は、履歴書に自信を持って書けること。次にどんな仕事やAusbildung,Studiumをするにしても、社会的に見てかなり大きなプラスになる。
それに、Erzieher/inなどのAusbildungをするには、Vorpraktikumといい、BFDやPraktikumで一定の期間働くことが応募条件とされている。Praktikumは無給、BFDは有給だ。
BFDの職場ですでにいい関係を築いておくと、その後にAusbildungやStudium で実習が必要な際、その職場が雇ってくれる確率がかなり高い。実際私はこの秋からErziehrinのPIA(Praxsis Integrierte Ausbildung)をするのに働く職場が必要で、今の職場の小学校に聞いてみたところ、あっさりと採用してもらえた。ちなみにPIAのArbeitstelleは一年に一人しか採用しないという学校が多いらしく、AusbildungschuleからOkもらえても、Arbeitstelle探しに苦労する人が多いとか。採用する側もされる側も、すでにお互い知っている仲の方が強いに決まっている。まさにWin-winだ。
セミナーと言っても会議室にこもってひたすら座学やディスカッション等ではまったくなく、Erlebnis Pädagogikという、ドイツによくある大人のための教育の一種。
外に出て自然の中で、リラックスしながらメンバーと会話したり、過去の自分を省みてどれだけ成長したか、どんなことを得たかなどを今一度考えることなどに重点を置いている。座学では、BFDの仕事について(労働規約など)もう一度学び直す。BFDの労働時間や、労働環境などを省みる。その他はセミナーハウスに他のBufdisと一緒に寝泊まりし、炊飯し、5日間過ごす、いわば合宿のようなもの。
セミナー、楽しみ!!!
一番の目的は、BFD同士横のつながりを作ること。
グループゲーム、散歩、軽い運動などのアクティビティを通じてメンバーと仲良くなる。自分の仕事環境や経験談などを仲間と共有する。BFDの労働規約をもう一度確認する。
プログラムはすべてドイツ語で行われる。
私が経験した一例:セミナーハウス・オンラインワークショップ(アーチェリー/集中力)
グループゲーム・ワーク
ペアになって散歩しながら自分の経験を話す
輪になって歌を歌う
BFD契約終了予定日の自分宛に手紙を書く
好きなテーマのグループになって話す
自分が望む幸せは何?紙に書いてプレゼンする
ドイツの社会で陰ながら大活躍しているBFD/FSJたち。
BFDの力に頼ってはいけなく、あくまで彼らは「人材が十分に足りているところに置くヘルプ」という位置づけが、必ずしも守られているとは限らない。
BFDとして働くのは、ドイツ国民や外国からの移民などたくさんだ。
その中で、ドイツ国民でBFDをする典型はこんな感じ。RealschuleやGymnasiumを卒業したけど、進路で迷っている。
RealschuleやGymnasiumを卒業して、大学に行く前に少し勉強を休みたい。
RealschuleやGymnasiumを卒業してAusbildungを始めたけどやっぱり辞めて、やりたことを探している
大学入学成績のために点数を稼ぎたい(BFDの奉仕を通じて、最大20点を稼げる)
Vorpraktikumのため
一方外国人では、こんな理由も‥ドイツに留学などの目的で来たけど、その学校の席をもらえなかったので似たような分野で仕事経験を積む。(例:医学部入学希望だったけど入れなかったので、介護士の仕事を知るためにBFDとして働く)
ドイツの制度の関係で、やりたい仕事と自分の学歴が合わないため、とにかく知識なく働ける機会として利用する。
ドイツの社会に溶け込む入口として利用する。
まぁ実際10人いれば10通りの背景があるのだけど、多いのはこんな感じだ。