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猫のいる家で魚を飼う~ベアタンク底の反射問題~

 今回は、我が家の世界一かわいい猫は関係ない、水槽の底の反射の問題についてです。

 ベタという魚のオスは闘争心が強いので、他のオスを見つけるとヒレをブワァと広げて威嚇(フレアリング)をします。闘争心が強すぎて、鏡に写った自分にさえフレアリングをしてしまうほど。
 まあ、初めて鏡を見た子猫も、鏡に向かって「やんのかゴラァ」しますからね。ベタにとってのやんのかステップみたいなものなのでしょう。
 ただ、当然威嚇行為はある意味気合バチバチに入ってるわけで、運動の一環としてフレアリングをさせるくらいで、ずっとやんのかし続けるのは疲れるんですね。

 ところで、ベタというのは色々な性質上、ベアタンク飼育(水槽の底に土や砂を敷かない状態での飼育)が多いです。
 しかも、水槽の底にはたいてい黒いマットが敷いてありますから、黒の上にガラスを載せて光を当てるとどうなるかというと、とても良く反射するんですね。要するに、ベタからすると鏡が敷いてあるようなものになりまして、ベタが水槽の底に向かって延々とフレアリングしている姿を見ることになります。

 それではベタも疲れ切ってしまうので何らかの対策をしなくてはなりません。
 土や砂を入れれば底面の反射はなくなりますが、色々やってみた結果、私の力量ではベアタンクで飼育したほうが安全であり、向いていると分かったので、土や砂を使わない方向で底面の反射に対策をしてみました。

PPシートでの対策

 ベタには「コレクションケース」という小さな水槽がありまして、ベタ専門店などではこのコレクションケースがブワーッと並んでそれぞれにベタが入っている圧巻の景色を見ることができます。
 例えば、木製の棚の上などにこのケースを並べてライトを当てる分には大丈夫なのかもしれないのですが、我が家でパネルヒーターを敷いて上にコレクションケースを置いたとき、底に向かってフレアリングし続ける子が出たんですね。
 パネルヒーターの表面は黒いので、鏡状になってしまったんだと思います。

 側面や背面に光を遮るものを置いてなんとかしようと思ったんですが、どうもうまくいかない。やはり水槽内部に何かを敷いて反射しないようにするのが一番のようでした。

 そこで、私が使用したのが100均に売っているPPシート。

セリアで購入。グレーとか不透明とかもあります。

 これを底に敷くわけですが、このまま底と同じ大きさに切って沈めても、すぐに浮いてきてしまいます。ひょっとしたらと思って、鉢底ネットでも試してみたんですが、やっぱり浮いてきちゃいます。薄いものだと、水の表面張力で一時的に底に貼り付けることができても何かの拍子に浮いてきてしまうことがあるので、ちょっと危険。
 薄いものでも、底面にコーキングなんかでくっつけちゃえばいいのですが、手間もかかるし、隙間に雑菌が繁殖しそうで嫌だったんですよね。

 というわけで色々考えた挙げ句、背面と底を繋げて使用する方法に落ち着きました。
 PPシートは、カッターで軽く切れ目をつけてから折るときれいに折れ目が付きますので、折れ目をつけたシートを水槽の底に押し込んで、背面で強力な磁石で挟むだけ。

使用中のものをひっこぬいたので濡れてますが、こんな感じ。
水槽に入れる底面部分だけ角を丸くしておいたほうが良いかも。

 磁石で留めているだけなので、洗うときは外して、PPシートも水槽も別々に洗えますし、洗い終わったらまた押し込んで磁石で挟むだけ。背面を磁石で抑えているので浮いてこないし、水圧でくっついて取れなくなるということはない。背面に余計なものがある場合は、それもぼかせるのでちょうどいいかもw

実際の使用中の水槽。背面で留めてるボタン磁石はあまり低い位置にするとベタから見えてしまって、顔に見えるらしくて威嚇するので注意w

塩ビ板での対策

 コレクションケースではPPシートでよかったのですが、少し大きめの水槽になると、この方法だと一部が浮力に負けて浮いてきてしまいます。ベタが隙間に挟まるような事故が起きたら目も当てられないので、PPシートはコレクションケースサイズにしておいたほうがよさそう。

 我が家では25×15×28の水槽でワイルドベタを飼っております。ワイルドベタは、改良ベタよりも暗い場所を好む影響か、フレアリングをするというよりも底面のギラつきを怖がって出てこない様子。
 元々保護色機能も改良ベタより強いので、底はぜひ黒くしてあげたい。

 ネットやYou Tubeを色々漁った結果どうも塩ビの板がいいようだという結論に達し、検索で出てきた「ブラック、片面つや消し、2カットまで無料」というこちらの商品に決めました。
 厚みが2mmあり、しっかり沈んでくれます。

ちなみに、つや消しとつやありはこれだけ違います。
これだけ反射してたら「やんのか」って言いたくなりますね

 このときのサイズですが、水槽内法ジャストサイズだと二度と外せなくなるため、少し小さめがいいようです。ただし、両側1cmずつ余裕を取ったらちょっとスカスカでみっともなくなりましたんで(涙)、「内法より1cm小さい」サイズがちょうどよいかと思います。
 自分できることもできると思いますが、2mmだとカッターではなかなか骨が折れたので、切っていただくほうが楽かなと思います。
 裁断して届いた板は角がきっちり出ているので、念のため角は削って丸くしておくのが良いと思います。

 つや消し塩ビ板を敷いているのと敷いてないのがどれだけ違うかというと、こんな感じ。

左2つの水槽が塩ビ板(横幅小さすぎて泣いてる)を敷いてある水槽、右が敷いてない水槽。
右側は置いてある隠れ家がバッチリ写ってますね。

 底を黒くすることによって全体のギラつきも減ったようで、怖がりのワイルドベタも、ちょこちょこ出てきて姿を見るようになりました。

 以上、ベアタンクで底面の反射に困っている方の参考になれば幸いです!

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