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【研究】日本のキャンバスの比率

知り合いの画家(ミノリさん)がTwitterで「絶対違うんだけどF100よりF80の方がデカい」と言っていて、物理的な大きさは確実にF100の方が大きいのに、そう感じられるということがとても面白いなと思いました。

理由についてぼんやり考えてみたら、日本のキャンバスは号数によって縦横比が変わる意味不明仕様なので、人によって描きやすい比率があって、そこでの「描きにくさ」が「サイズの大きさ」というかたちで言語化されて理解されてるのかなと思いました。

この日本のキャンバスの比率のバラツキは、フランスからキャンバスの比率を輸入する際に尺貫法に変換したのでそこでの端数の処理で生じたというのは(真偽は知りませんが)有名な話です。
しかし、この比率のバラツキ自体は知られていても、それがどれほどバラついているのかはあまり語られていない気がしました。

ということで、FとPの100号までの縦横比(1に近いほど正方形に近い)を出して、それを正方形に近い順に並べてみました。
すると、なんと真ん中あたりでFとPが混在していることが分かりました。
一般にFよりPの方が長方形と理解されていますが、Pより長方形のFも存在していることが分かりました。

このことはかなり面白いなと感じたので、趣味で早見表を作ってみました。
赤い網掛けがF、青い網掛けがPです。加えて、右側に、FとPの混在し始める箇所の比率を図にしたものを配置しました。
なんというか、比率にバラツキがあるのは知っていたが、ここまでだったとは…という気持ちになりました。

あと、こういうことに興味を持ってここまでしてしまうあたり、自分は「縦横比の画家、母袋俊也」の根っからの弟子なんだなぁみたいに思いました笑。

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