【番外編】スポンサー獲得事例③〜アマチュアボクシング〜
②までお付き合い頂きましてありがとうございます。
今回からは実動編。
実際に企業様とコンタクトを取っていく内容になります。
〈アプローチ 前編〉
これまでTELアポやDM等思い付く限りの様々な手法を実践して来た中で、最も効果的だったと私が判断した手法を公開致します。
それは唯一。『手紙』です。
ネット社会における現代社会において最もナンセンスに見える手法かとは思いますが、効果は絶対です。
アマ時代に付いて下さっていたスポンサー様は勿論の事ですが、その他契約まで至らずとも実際にお会い出来た企業の代表や会長様とも90%以上の確率で『手紙』が端となってアポイントが取れました。
お会いした際の感想として皆さんが口を揃えて仰る事は
「手紙は人柄がでます。会う価値があると思ったので時間を作りました。」
といった事です。
掘り下げて伺うと、手紙はmail等とは違い文字の丁寧さや行間、筆圧、言葉の選択、文脈や熱量等、人を分かりやすく表すので1つの判断材料になるようです。
私自身、企業様に宛ててお手紙を出す際には1通につき早くて4時間。長い時で7時間近くかけて文字を連ねます。
テンプレのようなものはありません。
どれも対象企業様に向けたのオリジナルの文面です。
それだけ時間と労力を割いても、中には反応を頂けなかった企業様も勿論あります。
確率的には80%程度は何かしらのリアクションを頂いてはおりますが…。
①でも少し触れましたが、日々流動する情勢の中でのこちら側からの一方的かつ勝手な依頼です。「スルーされて当たり前!」ぐらいの心待ちでいた方が良いかと思います。
では、一体何を4時間から7時間も書いてるのか。といった内容になりますが、本当に簡単です。思いの丈の熱量を文面にぶつけて下さい。
但し、「目的」とそれに付随した目標(通過地点)。更に六何の原則は必ず入れ込むようにして下さい。
例)目的:東京五輪金メダル
目標:2018年 全日本選手権優勝
2019年 東京五輪強化指定
2019年 日本代表 国際大会出場
2019年 全日本選手権連覇
2020年 東京五輪金メダル
私で言うならば上記が目的と目標設定です。
実際この内容にプラスもっと細かい目標設定を織り交ぜて手紙の中に記載していました。
次に六何の原則については聞き慣れない方もいらっしゃると思うので説明します。
「何時(いつ), 何処(どこ)で, 何人(なんびと)が, 何を, 何故に, 如何(いか)にして」
上記が六何の原則になります。
凄く簡易的な例文を私の場合で作ります。
・2020年7月21日から8月8日まで
・両国国技館にて
・菊池が
・東京五輪のボクシング競技にて金メダルを
・若くして死んだ後輩の「活きたい」という思いを大衆にブチ巻き(生きるではなく活きる)を連鎖させたい。三十路女だろうが死ぬ気になれば人間なんでもやれんだという事を人々に見せつけ証明したい。
・御社所属の競技者として支援と強化を受けつつ国際大会や海外選手との実践練習等で経験を積み、来たるべく大会時には注目されぬ無名選手のまま彗星の如く金メダルを掻っ攫う。
ザックリこんな感じでしょうか。
勿論こちらもこれより細かに説明等含めて記入はしていました。
更に大切なのが「馴れ初め」では無いですが、何故手紙を出している企業様に向けて見ず知らずの自分が発信しているのかという点です。
相手側に「は?この内容ならうちじゃなくても良くね?」と思わせたら一瞬で試合終了ですから 笑
その為に①でも説明した「リサーチ」を成している訳です。
①で私は代表や会長のプロフィールや生い立ち、家族構成や今後の野望、更には企業理念等まで調べておくと書きました。
これは大袈裟な話ではなくやる事をお勧め致します。
因みに書籍や論文等出してる方ならばそこにも目を通したりできればよりgoodです。
それがここで活きます。
何かしらの共通点を探して下さい。
企業理念に感銘を受けたとか、新卒が面接で発しそうなありきたりな内容は論外です。他に類を見ないオリジナリティーの有るあなただけしか持ち合わせてなき共通点を見つけて下さい。
例)先日〇〇会長の講演会に参加させて頂きました。元より〇〇会長の書籍に感銘を受け、自身も⭐︎△○×を自分なりの解釈で実践していた為です。
大変有意義な時間を頂戴したと思っております。
更に一点心を打たれた事があります。
〇〇会長がお付きの方と会場を後にされる際、道端に落ちているゴミを拾い、ご自身のポケットに入れてお車に乗られていたお姿を拝見致しました。
ごく自然に当然のように行われたそのお姿は美しく、心より尊敬の念を抱きました。
私もボクシング転向以前は剣道を嗜んでいた為、自身の身の回りに落ちているゴミなどは拾うよう指導を受けており、現在も実践してはいます。しかし〇〇会長のように自然に為せているかというと自信がありません。
そんな〇〇会長は間違いなく〇〇会長の周りに集う「人」を大切にされてらっしゃる事だと思います。
私も〇〇会長のお側でその様な人間へと成長したい。
そして〇〇会長がこれまで見た事無い景色を〇〇会長はじめ社員の方々にもお見せしたい。
どうか私を御社所属のアスリートとして迎え入れて頂ければと存じます。
こんな感じでしょうか。具体例じゃないから少し弱いかもですが…。
実例を上げると過去に接触した企業を特定されるといけませんので過去の話を脚色してテキトーに書いたものです。
因みにこの会長が大昔に剣道をされていた事もリサーチ済み。
お会いした際に最も触れてこられた内容はやはりココ(ゴミは振り。剣道に持って行きたいが故に振った話。)でした。
更にこちらの企業理念には「人」に重きを置いた内容が提示されています。
勿論コレも事前調査で知り得た上での事です。
宛先は企業のキーマン。
社長がキーマンの企業、会長がキーマンの企業、元より役員には付いていなくても大株主がキーマンの企業。
様々なパターンがあります。ここだけは間違えないで下さい。
そして、出身地や家族構成や生い立ち。なんでも良い。
マジカルバナナじゃないですが(古いですね 笑)連想し得るありとあらゆる共通点をリサーチ段階で叩き出しておいて下さい。
今回はこんなところで終わりたいと思います。
次回はもっと大切。
競技者が企業に齎らすメリットについてです。
手ぶらで支援だけ受けて競技だけ専念させて貰える様な甘い考えの方がいらっしゃったならここらで回れ右をお願い致します。
そんな方は若さだけを売りにしたパパ活女子同様(言い過ぎかも…。笑)競技終了と共に一切の価値を失います。
企業様に対してあなただからこそやれる事。あなただからこそ広げれる可能性。あなただからこそ見せれる景色。
何となく頭に置いて次回見て頂ければ幸いです。
最後までお目通し頂きありがとうございました。
菊池