振り出しに戻ることは悪いことじゃない
カロリー消費のために毎朝散歩をしているのだが、今日はいつもとは違う道を選択してみた。
進んでいくと住宅街に入っていき、どんどん道幅が狭くなった。
これはいかん。めっちゃ細い。
庭で水やりをしているお爺さんが、「見かけん顔だなぁ」と明らかに怪訝な顔で見てくる(感じがした)
次の角を曲がると、もしかしたら行き止まりかも。
そうなる前に引き返す手もあっただろう。
明らかに道が怪しくなっていることは分かりながらも、歩みは緩めなかった。
なぜか。
ここから分岐点となった振り出しに戻ると、また同じだけの距離を別の道で歩くことになるからだ。
まぁカロリー消費を目的に歩いているのだから問題はないのだが、「無駄に歩いた」という失望感を味わいたくなかった。
幸い、細い路地を抜けると大通りに出たので戻ることはなかった。
来た道を引き返す、振り出しに戻ることは勇気がいる。
山で遭難する人の多くは途中で戻ることを決断しなかったからだとも言われている。
人生教訓的に「来た道を振り返らず、前に進む」ってポジティブで良い言葉だけど、時に「来た道を戻る勇気」も大切だ。
それはゼロ地点に戻るのでない。物理的にはゼロ地点に戻っているのだが、前回の道を選ばない経験値を身につけている。学びを得ている。
「振り出しに戻ることはゲームを倍楽しめるということ」と思うことにしよう。