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気功と意識|ドクロ(骸骨)を見ながら、意識で身体を変える瞑想法のお話です。

中国正統派気功老師 盛鶴延先生の気功教室のお話し、参加者の体験談、『気功奥義』シリーズを編集しながら教えてもらったことなど、「気功で自分の健康を自分で守るために大切なこと」をつづっています。

***

私は高校時代、
バスケット部でした。

そこそこ強い、
でも飛び抜けて強くはないチームだったのですが、それなりに一生懸命練習していました。

そして
バスケットの練習中に靭帯を損傷しました。
それも1回ではなく5回も!

別にバスケットに
命を賭けているわけでもないし、
それほど上手だったけでもないのに

心配する親の言葉も、
お医者さんの

「こりゃ、歳を取ったら出るね。
 歩けなくなるかもしれないよ」

という、今から思えば
とんでもない呪詛の言葉も
耳に入らず、
怪我をし続けても部活動をやめませんでした。

途中でやめる、投げ出すのが嫌だ。
というだけの理由だったと思います。

その後、大学時代に
5回の怪我で伸び切った
靭帯の手術を受けました。

幸運なことに、
手術をしてくださったのが
とても腕の良いお医者さんだったおかげで

ーーー余談ですが、
そのお医者さんは腰の手術が専門の方で、
膝の手術は私が初めてだったそうですーーー

その後支障なく過ごすことができていますが、
それでも常にどこかで
膝に意識がいっている気がします。

それはもう無意識の習慣のようになっていて、
例えばTVを見ていて、
タレントさんが捻るようなジャンプをすると

あっ、この人、膝大丈夫かな。

とぎゅっと、自分ごとのように
身体が硬くなったりします。

そんな私が、
ずっと腑に落ちないことがありました。

人間の細胞は生まれ変わる。

個人により、年齢により
細胞が生まれ変わる速度が異なるにしろ、
約60兆個の細胞は、
成人以降も
一部(神経細胞や骨格筋細胞など)を除いて、
ほんの少しずつ、毎日入れ替わっている。

という話です。

全て生まれ変わるのであれば、
なぜ、怪我した膝の細胞は
生まれ変わらないのだろう。

なぜ、ずっと怪我したまま、
傷ついた細胞のままなのだろう。

不思議に思いませんか?

なので、ある時、
盛鶴延先生にお伺いしたのです。

人間の細胞が
日々生まれ変わるのであれば、
なぜ、私の怪我をした膝の細胞は
怪我をしたままなのでしょうか?

すると盛鶴延先生は一言、

意識だね。

とおっしゃったのです。

***


気功は
動作、呼吸、意識
を同時に行うことが特長
です。

そして
この動作、呼吸、意識、
それぞれ大切ですが
最後は意識。
意識が一番大切だと
盛鶴延先生はおっしゃいます。


ある時、
気功教室で盛鶴延先生が
こう言われました。

見えない意識、
陰の意識が大切。

世の中、
全て見えないものが先。
見えない世界が先に動く。

そしてその後、形、現象になって現れる。

つまり、見えない意識が、
見える世界を全てつくっている。


そしてこうもおっしゃいました。

気功は
その見えない意識で
身体の中の物質を変える方法です。

***


つまり、先ほどの

細胞は毎日生まれ変わるのに、
私の怪我した膝細胞は
なぜ生まれ変わらないのか?

という私の問いに対する答えは
こういうことなんだと思います。

毎日、毎日、細胞は生まれ変わります。

でも、毎日、毎日
新しく生まれ変わる細胞に
私はご丁寧にも、
毎日、毎日、意識で
膝が悪い、膝が悪いと教えているのです。

もちろん、私にその意識はありませんし、
膝のことを毎日意識しているわけでもありません。

でも無意識に膝のことが脳に刷り込まれていて
その無意識の意識が
毎日ちゃんと働き、
ちゃんと言い聞かせているのです。


この盛先生との会話は
何かの移動の時の、
電車を待っている
駅のプラットフォームでしていました。

なので、
盛先生の電車が来たところで
この話は終わったのですが、
(乗る電車が別なので)

その電車に乗りこみながら
盛先生はこう教えてくださいました。

ドクロ(骸骨)を見ながら
瞑想するといいよ。

あの、ドクロです。
よくパワーストーンなどのお店や、
サブカルチャー的なお店で売っている
あの骸骨です。

実は、あれをお店で見かける度に

こんな気味悪いものを
買う人なんているのかなぁ。

と訝しげに思っていたのですが、
まさに、あのドクロです。

でもドクロを見ながら瞑想をすることを薦める理由はシンプルです。

意識があるから
怪我をした膝の細胞が毎日生まれる。

意識が無ければ
怪我をした膝の細胞は生まれない。

ならば、意識を無くせばいい。


ドクロは骸骨、「骨」だけです。
ドクロには「骨」以外何もありません。
意識はありません。
当然、膝が痛いという意識もありません。

だからドクロを見ながら瞑想をすると
ドクロのように意識を無くす練習がしやすくなるのです。

***

しかし
自分の無意識のレベルにまで
入り込んでいる意識を変える。
無くする。
これを実践することはとても大変なことです。

それも、1日だけではなく、
細胞が生まれ変わるだけの年月、
1年? 2年? 3年?
毎日、毎日、
無であり続けることは
とても難しいことだと思います。

でももしこれが実践できたら、
絶対に細胞は生まれ変わると思います。

ただ、もちろん、
(という接続詞もなんですが(涙!))
私はそこまでできていないので、
今も膝の怪我はしっかりとあります。

でも、盛先生に

意識が全てをつくっている。
その意識を変えることで
身体の中の物質も変えることができる。

と教えていただいたことで、
あの時、お医者さん言われた

君は、将来歩けなくなるよ。

という言葉を忘れることができました。

そして、お医者さんが予言した
「歩けなくなる道」
とは違う道があり、
その道を進む自分を
信じられるようになりました。

来た道があるなら
帰る道があると思う。

ある日の気功教室で
盛鶴延先生がおっしゃった
この言葉に感じる温かな希望に、
信じきる気持ちを、
後押しされている気がします。

ではまた!

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