たっこちゃん、齢ほぼ80歳 #43 歩く母
血圧を診てもらっている内科まで、たっこちゃんの足で20分くらい。
その道路は宅急便の大型車両が横を通るのを立ち止まって待つ程度に狭い。北側が高くなっている上にでデコボコ、ガタガタで、たっこちゃんには歩きづらい。
以前なら年度末になんでここをって場所のアスファルトが削られていて、そのうちに、この道を直す年がくるだろうと待っていたけどそのときは来ないままだし、最近は年度末にアスファルト削ってない気がする。
その歩きにくい道路をたっこちゃんは自分なりに、なだらかな場所を選び、右を行ったり左に移ったりしながら歩いている。
そして好んで側溝の上を歩く。
網目の上を歩くと足底への衝撃が緩和されて、アスファルトの上を歩くよりずっと楽なんだそうだ。私にはピンとこないけど。
側溝が数十メートル続いた先が蓋がなくなる場所があって、いつか溝に落ちるんじゃないかと心配している。
とにかく側溝好きで、これはもう個人のお宅の敷地ちゃうん?って場所も気にせず歩くから、それはどうなん、玄関から突如お住まいの方が出てきたら気まずやんって思ってるんだが、たっこちゃんに言わせると、
「こんにちわって頭下げといたらいいだけや」
だそうです。