フィギュアスケートの年齢引き上げ問題について
こんにちは。
今回、オリンピック後から話題が尽きないフィギュアスケートの年齢引き上げ問題についてあくまでも個人的な考察というか感想になりますが、思うことを話していきたいと考えています。
フィギュアスケート年齢引き上げとは
まず知らない方もいると思うので、だいたいシニアデビュー年は7月1日までに15歳以上であればシニアデビュー可能となっていてそれが17歳以上に引き上げられるということ。
一応7月1日現在で19歳までだったかな?それまではジュニアとしていることができます。
年齢引き上げの大きな要因
これははっきりいって最近の女子フィギュアが大きく影響しています。女子も4回転も跳ぶ時代になり、時代の流れがここ数年上がりすぎるなと感じていました。筆頭はロシアの女子。ピークが15歳〜17歳にきてそこから19〜20歳で引退というケースが多く競技を長く続けることができない選手が多いというのもそうですが、ピークが短いというのが大きな要因ではないでしょうか。
女子フィギュアの現状の課題
個人的な感想になりますが、昨日ブライアンオーサーコーチの記事を見て、自分が共感する部分が多々あって。ものすごくフィギュアファンとして興味深い話がたくさんありました。オーサーコーチの記事でもいってましたがまずカロリーナコストナー選手(イタリア)やアシュリーワグナー選手(アメリカ)などのベテランの記憶に残る選手が減ったなと。あと若手が出すぎて誰が出てきたか分からないことが多くなったなぁと。じゃあここ数年のロシア選手でグランプリシリーズや世界大会で優勝した、あるいは表彰台に乗った選手何人名前がいえるか。恐らくほとんどいえない選手が多いのではと感じています。
若手が出る=未来のフィギュア界を担うということができない、若手が出る=勝負してそこで優勝して早めの引退をするというのが今の女子フィギュアの現状にあるのかなぁと。
男子フィギュアの違い
男子フィギュアも結構時代と共に進化しています。4回転1種2種だったのが5種にもなって、なんかさらにグレードアップして…。ついに4A跳べる選手が出てきた。そこまでこの10年間くらいで進化してきました。
が。
ここからが大事。女子と男子フィギュアの根本的な差としては引退する年齢が違う。女子フィギュアのほうが寿命が短いで有名ですがそれを持ってしても最近の女子フィギュアの寿命ははっきりいって短すぎます。男子はなんやかんや技術の進化はしながらも結構27〜8歳までやるイメージです。一時代を気づいたパトリックチャン選手(カナダ)であったりハビエルフェルナンデス選手(スペイン)であったり、それこそ高橋選手や織田選手、小塚選手もなんやかんや26歳くらいまでやってますし。今の現役メンバーですと、まあそろそろ引退すると思いますがジェイソンブラウン選手(アメリカ)とかキーガンメッシング選手(カナダ)とかオリンピックチャンピオンの羽生選手も20代後半まで現役をやってる。しかも記録にも記憶にも残り愛される選手が多いじゃないですか。そこが女子フィギュアと今の男子フィギュアの根本的な大きな差かなと思います。
日本の選手への影響は
個人的にですけどそこまで大きくないと思います。強いてあげるなら女子でしょうけど男子はほぼ無縁といってもいいでしょう。女子でシニアデビュー15歳からやっている人はいますけど結局みんな長いじゃないですか。最近早い引退多いなと感じていますが。それでも今23歳とか24歳とかで4年後の27歳や28歳になると流石に4年続けようとなるとしんどいですしねぇ…。いい例が鈴木明子選手ですよね。28歳まできちんと現役続けて凄いなと思います。しかも28歳で全日本初優勝。これは凄いの1言。坂本選手も樋口選手も次の五輪目指すといっているので多分日本女子も大丈夫でしょう。
男子はまあ基本的に17歳でシニア上がってるんで。宇野選手も鍵山選手も17歳でシニアデビューしてるんで。これは日本に限らず最後に世界も含めてですが17歳以下でシニアデビューしたのって誰なんだろうレベル(羽生選手が15歳でシニアデビューしたので現役の中では特殊例)。特に心配はしてないです。現役長い選手多いですし。なんやかんや言いながらみんなレベル高い中で長く現役してるんで。
ミラノ・コルティナ五輪にむけて
次の五輪はこの引き上げが影響出てくる選手、出てこない選手いると思いますが、個人的には長く安定していられる選手のほうが好きなのでまた引き上げの影響で出れなくても21歳の五輪だったら全然出られる年齢なのでそこまで頑張ってほしいですよね。
男子フィギュアは割と前の五輪が終わった段階で4年後の五輪の中心メンバーはある程度見えてプレシーズンの世界選手権でほぼこうだろうという目星がつくイメージですが、女子に関してはプレシーズンの世界選手権ですらまだどうなるか分からないという時代が結構続いていたので長く安定して頑張ってる選手にオリンピックではやはり上位に来てほしいなと。それこそ女子フィギュアのオリンピック銅メダルのメンバーは長年頑張ってきた人、ちゃんと評価すべき選手が出てるのも現状。ソチ以降は特に。
4年後まだどうなるか本当に分からないけど女子フィギュアは結構変わるんじゃないかなぁって思います。多分3Aや4回転跳ぶ人もいると思いますが、まあ結局は完成度なんですよと。
これをきっかけに思うこと
自分としてはやっぱり技術が全てではないと思うんですよ。最近のフィギュア界が技術進化しまくっていて結局演技で感動したっていう選手が前に比べて減ったのも現状だし、それに伴いミスが多く、怪我が増えた印象。やっぱりフィギュアスケートは技術も勿論大事ですがいかに長く愛される選手で強い選手であるか。個人的にそっちのほうが重要かなぁと。技術が向上することは凄く見ていて楽しいですが、正確性とか芸術性を失ってはいけないスポーツであることは間違いない。
技術が上がったとしても平昌前のヘルシンキワールド(2017年)の男子くらい4回転もたくさんあってそれでもレベル高くてノーミスで個性も強くてそれが何人もいて…っていったら別話ですが。そこがフィギュアの究極の完成形といっちゃ完成形ですよね笑。それが難しいスポーツであることは10年以上見てきてるんですっごくわかります。ただ高橋選手であったりステファンランビエール選手(スイス)のようなステップやスピンだけで見せつける選手ももう少しいたら面白いなぁとは思いますけど…。個人的願望いっぱいありすぎてすみません笑。
これからのフィギュア界は
正直北京オリンピックが終わって次から新しい4年間が始まります。個人的に結構ガラリと4年後は変わると思います。ルールも大幅に変わるしスタンスもメンバーもフィギュアスケートというスポーツの見方も。ただ、やっぱりフィギュアを10年以上メンバーが変わっても自分が見続けている理由としてはやっぱりルール難しんですけど分かった時の見方が非常に面白いスポーツなんですよと。毎回大まかなルールは一緒でも細かなルールは違うし凄く個性が他のスポーツよりもはっきり出るのでそこが面白さです。結構奥が深いスポーツです笑。
また来シーズンからどのような感じになるのか、また4年後どのような状態で五輪がくるのか。それを楽しみにこれからもいちフィギュアスケートファンとしてたくさんの選手を見ていきたいなと思います。