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『ぼくにはなにもない』
今回ご紹介する本は
『ぼくにはなにもない』 著:齋藤真行 絵:さいとうれい
「なにもない」のはダメなこと?
皆さんは「なにもない」という言葉にどんな印象を受けますか?
「才能がない」
「人に誇れるものがない」
「なにをやっても続かない」
とてもネガティブな響きのある言葉に聞こえます。
この物語の主人公は、そんな「自分にないもの」ばかりが気になる中年の男性です。
他人と比較したり、情けない経験を思い返したり、
「なにもない」「なにもできない」自分にどんどん嫌気がさしてきます。
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しかし、物語の途中でこの「なにもない」という言葉の雰囲気が変わります。
「なにもない」と割り切れば
他人との差に意識を向けなくていい
その穴を埋めようと背伸びをする必要はない
周りから物や時間を奪う必要はない
と、
心が少しずつ軽くなっていきます。
そうして軽くなった心で世界を見渡してみると、
草花の鮮やかさや力強さ、朝日の眩しさや夕方の静けさなど、
見落としていた「幸せ」や「発見」に気づき始めます。
「なにもない」
改めて、皆さんはこの言葉にどんな印象を持ちましたか。
もしかするとこの言葉は、
私たちの世界をほんの少し優しくしてくれる魔法の言葉なのかもしれません。
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