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【ぼっち旅行記】看板猫のいる海辺の民宿(吉良温泉 民宿オサキ)

「ちょっくらデザフェスに行ってくる」と言い、妻は始発の新幹線で東京へ旅立っていった。

出店側として1ヶ月以上前からセカセカ準備をしていたので「ちょっくら」では無いのだが、そんな感じで大荷物を抱えて出かけていった。

妻のいない家に独りで居ても、おそらくスマホで動画を見て寝て起きてを繰り返す無為な休日を過ごすことが目に見えている。

▷行きますか、1人旅

連勤続きと急激な気温変化がストレスとなり自律神経ガタガタなので、なるべく遠くなくて、海が見れて、温泉に浸れてリラックスできる所に行きたい。

ご飯が美味しければなおよし。
猫の写真が撮れたらなおさらよし。

そんなよくばりセットな旅先あるんけ?
と思って楽天トラベルをだらだら眺める。

「よくばりセットあるじゃん」

行き先は、愛知県西尾にしお市 吉良きら温泉にした。
どマイナーな温泉地である。

県内で、日帰り範囲だけどめったに泊まりに行くエリアではないし、一人旅だしまぁいいか。

吉良温泉にはリゾートホテルもあるようだが、味のある民宿の方が旅欲が満たされる。宿選びの残りの決め手は看板猫がいることかな。

家から西尾市までは、高速道路とバイパスをつかって2時間程度。行きは特に観光するとか気にせず、だらだら道の駅を巡りながら宿まで行くことにした。

道の駅にあったマップ

愛知県西尾市は三河の小京都と呼ばれる古い町並みと、抹茶が有名である。何かと愛知土産には西尾産抹茶が使われていることを売りにしたお菓子が多い。

本日泊まる民宿のある吉良吉田きらよしだは、西尾市の沿岸部にある。元々合併前は「幡豆はず郡吉良町」であった。吉良は忠臣蔵で有名な吉良上野介の吉良である。ガンダムSEEDとは関係がない。

吉良吉田には一度家族で潮干狩りに来たことがあったが、1人で泊まりに来るとは思ってなかった。

▷吉良温泉に到着

吉良温泉観光案内所とせんべい屋

16時前に吉良温泉周辺に到着。困ったことに民宿のある路地が分からず、通り過ぎてしまったので、民宿に電話して場所を聞くことにする。

おかみさんが出てくださり、道路のところに立って案内してくれた。

ひもの「加藤商店」の奥に民宿はあった。

吉良温泉 民宿オサキ

民宿オサキ 看板猫のいる海辺の民宿である。
なかなかに外観から味がある。

▷客室

客室

看板猫ちゃんのお出迎えは無し。残念。
玄関でスリッパに履き替え、階段をあがり2階の奥の客室「まつ」に案内される。

部屋には、すでに布団が敷かれており、暖房も入っていた。寒かったのでありがたい。

畳も襖もかなり年季が入っており、楽天トラベルの掲載写真と印象がかなり異なるが、まぁそれは御愛嬌。清掃がきっちりされている印象。

客室には小さめのテレビあり。トイレ洗面は共用。浴衣と羽織、タオル、バスタオル、歯ブラシは客室に用意されている。

オーシャンビューかと言われると微妙
客室入口 鍵はかけられる

お茶を飲みながらゆっくりしたのち、夕飯時刻まで海を見に散歩にいくことにする。
夕飯時刻は18時と18時半で選べたので、18時でお願いした。

散歩に行く旨を、おかみさんに伝えると、看板猫を抱えて出て来てくれた。

ねむいんだろうな

クロ、13歳オス。民宿オサキの看板猫である。
体重が5.5kgあり、「デブクロ」の愛称で親しまれている。

義実家の猫(ジジ)にカラーリングやサイズ感が似ているが、こちらのクロは、抱っこ大好きな甘えん坊であった。ジジは妻が抱っこしようものなら絶望的な顔をして逃げる。

クロは荷造り紐で繋がれているので、基本的に客室内までは入れないようになっているらしい。

抱っこに飽きたらしい
壁はクロの似顔絵だらけ

▷散歩にでかける

クロと触れ合うのに夢中になってしまったが、散歩に出かけることにする。

猫と別れたのに、早速民宿の外にも猫が。
またしても足止めを食らう。

吉良宮崎漁港
吉良ワイキキビーチ
三河湾 波高め

割としっかり目の海水浴場。堤防で釣りをしている人が多い。あとはギャルが砂浜で菓子パしていた。

吉良温泉 丸十跡

かつては大きな旅館だったであろう廃墟。
閉業したのはコロナ禍の影響だろうか。

竜宮ホテル

こちらは営業中。

吉良宮崎郵便局
こういう風景が好き

階段の上に神社があったので行ってみる。

到着。結構登った。津波の一時避難所にもなっているのかな。
お宮がある岬だから「吉良宮崎」なのね。

暗くなって来たので帰ります。
ただいま帰りました

▷お夕食

部屋に戻ってまもなく、夕食の準備ができたと声をかけられる。

夕食会場は、「まつ」の隣の部屋。個室食というやつ。
ぼっちの宴の始まりです。

お刺身(ヒラメ、マグロ、ホタテ、タコ、貝類)
ホウボウの煮付

ホウボウが2匹も。身がふわふわしてて美味い。
次から次へとお皿が運ばれてきて、どれから箸をつければいいのか迷う。

エビマヨネーズ焼
大アサリとヒオウギ貝

おかみさんが生きた海老を、「殻を剥いて踊り食いできるよ」って持ってくれた。
「生エビが食べれないので…」って伝えると、貝の鍋の中に入れてくれた。生きたまま蒸し焼きにされる海老。

でかいエビフライ

これでもかと言うくらい海老が食べれる。

渡り蟹の唐揚げ

脚の部分をバリボリ殻ごと食べる。甲羅は流石に食べれなかった。

しじみの味噌汁

こういう味噌汁のしじみって身をほじって食べるのが正解?

ご飯はおかわり自由。ビールや日本酒は別料金で注文可能。
お酒無しにしたけど、飲む人にとっては最高のレパートリーだろうな。

海の幸を堪能し大満足。ごちそうさまでした。

▷お風呂

お風呂は、客室ごとに貸切。空き状況をフロントまで電話で確認してから入る仕組みらしい。

フロント直通

2箇所浴場があったが、広い方を案内してくれた。浴場部分は近年リフォームしているとのこと。

のれん
脱衣所 よくクロが籠の中で寝ているらしい
大浴場

吉良温泉は明治の頃から湯治場として知られ、昭和30年代に温泉旅館街が形成され栄えたようであるが、平成初期に源泉が枯渇。

危機感を覚えた観光協会が、なんと10年もの間温泉偽装をし続け、事態が明るみになると団体客を中心としていた温泉客は激減。

閉業した旅館は少なくないものの、家族的サービスを売りにしていた民宿などは存続、新たに開削された源泉が、現在の吉良温泉で使われている。

泉質はナトリウム泉。源泉温度が低いことと、源泉保護のため加温、加水されている。あと循環式。
民宿で足を伸ばして温泉に浸かれるだけ贅沢贅沢。いいお湯でした。

▷就寝

小さいテレビで鉄腕DASHを見てたら、妻からLINEが。新宿で地元の友人と酒を飲んでるらしい。楽しそうでなにより。

気がついたら寝落ちしていた。

▷起床&お朝食

海が近いと日の出も情緒あるね

明け方、トイレに行きたくなって目が醒める。
朝の散歩でもいこうかと思っていたが、予想以上に寒かったため、再び布団に潜り込んで二度寝。

知らない天井だ

起床。
お朝食も夕食と同じ会場で。
予約段階で、朝食メニューを和食と洋食選べたみたいだけど、よく見てなかったので、和食になった。
朝から刺身と鍋物があったり贅沢。

朝食

▷チェックアウト

チェックアウトはたぶん10時だけど、9時半に本日の目的地行きの船が出るので、8時半に民宿を発っことにした。

宿泊料は、朝夕食付で11500円+入湯税150円

お代を払った後、おかみさんがまたデブクロを連れて来てくれた。
お別れの挨拶にチュールを貰うのが決まりらしい。抱っこさせてもらってから、チュールをあげる。

クロはチュールを貰ったら、もう私に興味がなくなったようで、宿の中へと消えていった。またねデブクロ。

ありがとうございました
次は妻を連れて来ます

次回【ぼっち旅行記】愛知県の離島 佐久島 をお送りします。

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