016/甘く柔いこの夜に
ふと目を覚ますと、隣で寝てたはずの伊達さんがいなくなってる。水を飲みにキッチンに向かうと、リビングのテレビが点いてる。何か面白いのやってますか?声をかけると、そうなんよ忘れてたあ、手にした缶チューハイを振ってみせる。おかわりですね御意、冷蔵庫から数本取り出して、おつまみも一緒に。おいで一緒に見よ?ソファーに持たれてラグに座ってる伊達さんが、隣をぽんぽんと叩いた。
オレにとっては初見の映画。あーそうよねわかるう、時々小さな声で呟いては、隣に座ったオレに凭れ掛かってため息をつく