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セルフアートワーク Smashing! 佐久間イヌネコ病院

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佐久間イヌネコ病院に出てくるみんなを、喜々が描いたものまとめ。 つたない点はご容赦を。
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#小説

佐久間イヌネコ病院 luv.84 ひみつのおともだち

雲母の元後見人でフリー弁護士・白河夏己。仕事で一緒になったフリーライターの設楽泰造とは、知り合ったばかりの友人同士。 「だから無理だと言っているだろう」 「で、でもやってみないと、なところもあるじゃないですか」 昼下がりのファストフードショップ。おおよそ年に一度も足を運ばないようなキャラの白河は、同席している設楽泰造と何か揉めているように見える。側から見ればイタリアンスーツの粋な紳士と古着男子的ヨレッとしたお付きのもの。今季限定のナントカ牧場ビーフ100%使用!謳い文句に

今日のお話は…10

佐久間イヌネコ病院の裏設定シリーズ11話目。
 白河夏己先生と、設楽くんのお兄ちゃんですよナニソレ!毎度地雷配慮なんてないんよ。だってこれ脳からの指令で自動書記なの。そう、つまりはイタコなの。脳内の誰かが書かせてるのよ(棒読み)。 
エブリスタのスター特典用です。 3/5から全特典が★1でお楽しみいただけます😊 裏設定大人向けシリーズ。よろしかったら💖

佐久間イヌネコ病院 luv.83 だいすきのおきて

雲母の元後見人でフリー弁護士・白河夏己。彼の大学時代からの同業の友人達と時々イレギュラーの「白河推し」数人で構成される、表向きは楽しい仲間内の集まり。それは「白河のテーソーを護衛する」部。彼の親友と言い張る猿渡一郎を筆頭に、自称親友の二人目は虎渡二郎、そんな二人を生暖かい目で見守る馬渡三郎が主メンバー。 彼らの掟は「抜け駆けイコール追放」 「今日もカッコよかったなナッチ」 「法廷での彼は純然たる紳士のその逆をいく激しさだよしかし」 「てかお前の言ってることわかりにくいな」

佐久間イヌネコ病院 luv.81 はるうららかな

「今日はお祝いするからね!」 仲間内で一番可愛いと自他共に認める 男の娘・結城卓により 佐久間(今日)と雲母(明日)の誕生日を祝い 宴会が企画されようとしていたのだが なんと佐久間の情夫(違)である喜多村が 父の千月の仕事先の学校関係で 鬼の役で投豆を食らってくれとのお達し ちょっと遠方なので今日明日かかりそうだ うなだれる喜多村に 佐久間もそして画面内の雲母も(ビデオ通話) 【【全く問題ないから行って来て大丈夫】】 帰って来たら二人でお祝いしようか 佐久間の言葉に鼻の下を伸

佐久間イヌネコ病院 luv.80 始まらない初め

初日の出を見に行きませんか?  きっかけは雲母からの提案だった。昨日から年末年始の休暇に入った面々。いつもの伊達の平屋で過ごす年の瀬、設楽が検索した「ちょっといい宿」、急遽キャンセルがあった上にナントカクーポンの適用で宿泊料3分の1キャンペーン中。これは行くしか。力強い設楽の言葉に、伊達と雲母は大喜び。なに着てこうかあハルちゃあああん♡あなたなら何でもお似合いですよ伊達さあああん♡。家庭内バカップルの圧に翻弄されながら、設楽は三人分の着替え等をキャリーに用意し始める。 大

佐久間イヌネコ病院 luv.79 ながれにまかせ

伊達さん、雲母さんとオレは大体月一くらいで、伊達さんの紹介で会員になったメンズエステ(っていうんだろうか)に通っている。雲母さんのマンションの側の商店街、その向かい側の通りのそのまた奥(ややこしわ)。立ち並ぶ2次元的、ハンリュー的ショップを通り過ぎ、見るからに高級そうな通りのビルの一角、重厚な扉にごく小さな文字で表記された「men's beauty treatment」の文字。 今日は三人一緒に予約を入れてもらって、貸切状態で色々なケアを施してもらう。ここは会員制でしかもそ

佐久間イヌネコ病院 luv.77 髪の隙間から

何年かぶりに短めに髪切った。襟足は死守した。ピアスが引っかかってアレだったのと、前髪下ろすと視界が逆に開ける、ってことに気づいたから。 隙間からね、死角なしで見えるんだよね。 いつものヘアサロン(サロンて言い方どうよって思わない?)の担当の子がものすごく張り切ってシヌかと思うくらいにカットに時間かけてた。3時間。丁寧なのは嬉しいけどね。 そしたら早速院長が店に来てくれた。喜多村くんもなんかいたけど気にしない。髪型も褒めてもらえたし、新しくブレンドしたコーヒーも気に入って

佐久間イヌネコ病院 luv.76 ながれにのっかる

何でもそうなんだが、気づいたらここに俺はいた、そう言う時は大抵いい流れに乗っかってるんだ、和尚やってる達丸兄さんがよくお話会、説法?の中でも言ってるやつだ。 心地よい環境、以前の俺にとっては想像もしていなかった。病院を開業できるなんて思ってなかったし、何より千弦と一緒に暮らせるだなんて、昔の俺が聞いたら呪われるかもしれない。呪わないけどさ。きっとどうやって?って聞かれるだろう。自分の性癖も好きな世界も、全部覆い隠してしまおうとさえ思ってたあの頃の自分に。 でも俺はまだいろ

佐久間イヌネコ病院 luv.75 誰得ビルドボディ

佐久間んとこに出勤したらさ、喜多村のちぃたんが出迎えてくれたんだけども、なんかおかしいんよ。おかしいっていうか違和感あって。いつも通りの毛虫感の眉毛に睫毛に目と眉ちっか、男前は相変わらず。なんだろ、そういえば佐久間の姿が見えないね。 伊達さん朝ごはんは?あ声はしたからいるのね御意。大丈夫食べてきたー何でキッチン方面から出てこないの、そっち向かったら何、こんな朝早くから常備菜製作?何してんのかな院長は。週末に向けて今から準備しとかないと、うんそうねそれはわかるん、でももう

佐久間イヌネコ病院 luv.74 ゆるくやわく

最近よく聞く肩甲骨はがしだとか、結城のすぐるんとリラックス系の話してて触発されたらしく、雲母ハルちゃんがヨガ(ゆるいやつ)に興味を持った。休みの日の午前とかにヨガ教室に行ってるみたいだ。いつも使ってるコワーキングスペースの近くにいいとこがあるんです、そう言って楽しそうに通ってたある日、ヨガの時間になってもハルちゃんが家にいるんで、今日はお休みなん?聞いてみたらまあ。 実は生徒さんの一人が僕にちょっとポワ〜ン気味で、丁度基本コースも終わりかけだったのでそのまま丁重に退会し

佐久間イヌネコ病院 luv.73 みずからによる

いつも仕事や作業時に使っているコワーキングスペース。 雲母はついぞ思い出すこともなかった人物を見かけた。入り口付近の待合室で一人、彼はノートパソコンを広げていた。ここは事務所を兼ねることが出来るせいか、利用者は少しばかり備品も多いため、荷物の少ない彼はかえって目立っている。利用者との待ち合わせだろうか、手を振り声を掛ける男性に笑顔で答えていた。 雲母はコワーキングスペースの中には入らず、気づかれないようそっと踵を返し屋外へ出た。少しだけ息苦しい気がするのは、この蒸し暑

佐久間イヌネコ病院 luv.72 ことだまをさとして

今年のお盆は、達丸和尚の弟の鬼丸くんは帰省しなかった。ほんとは皆で来るはずだったんだけど、こっちのお盆のスケジュールが詰まってて、鬼丸くん達をゆっくりさせてやれないから断ろう、って達ちゃんが判断した。 けっこう前から楽しみにしてて、食材なんかも買い込んだりしてたから、自分で決めたとはいえちょっと斜めに傾くくらいはがっかりしてた。まあしゃあないわ、寺で修行中の徳河よっちゃんや俺にも、それだけ言ってあとは黙って過ごしていた。 檀家さんが増えてくれたのもあって、ここ数年で一

佐久間イヌネコ病院 luv.71 あいをこめてよんで

待合室に飛び交うのは 佐久間先生 鬼丸院長 さくまちゃん 通り名も源氏名みたいのもある ペット飼ってないのにやってくる大将たちや 何故か放課後立ち寄る中学生 ペットの付き添いでやってくる園児たちは 俺のことちぃたん先生って呼ぶんだ 先生ってのはなかなか光栄だけどな 誰がちぃたんだ 大体犯人は雅宗先輩なんだろうけど その被害(?)を被るのは あと ウミノ湯の羽海野真弓 通称マミたま 自分とこの銭湯で大いに呼ばれてるらしい ちっちゃい子は大好きだからいいんだけどな って誰がち

佐久間イヌネコ病院 luv.70 みつめてみつめられて

伊達さんは僕を観察(視姦×)してるんじゃないかってくらいにずっと見つめておられます。あ、ずっと、というのは語弊がありますが、気づけば僕を見つめている、という感じですか。リビングからキッチンに移動するとき、お風呂に入るとき、ワーゲンに乗り込むとき。さりげなく、でもじっくり。なんとなく擽ったく思えるその感覚は僕にとってはちょっとした興奮剤。 僕は伊達さんが大好き。そして伊達さんも僕のことが大好き。ということは僕は伊達さんに何されても何の問題もないのです。見られようがいきなり