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ふわふわサックサク!ジェノヴァのフォカッチャ✨

近所にロベルトさんという、ひょろっとジョンレノンを細身にして、もっと背を高くしたような知り合いがいる。

イタリアで背が高いと「北イタリアかな〜?」となるけど、
そんな彼・・・
もちろんジェノヴァ出身(だよね〜)


ロベルトさん、
背が高いのにレトロ車🚗・・・アンティーク・カー大好き。

ジュニアさんもあんなちっこいFiat 500の旧車に乗ってるってテレビで言ってたけど、
背の高い人は、反動で、小さく狭い空間に憧れるもんなんか?笑

そんな旧車好きロベルトさんも、70年代ぐらいの車高の低いレトロな旧車に乗っていて、その地べたを這うような狭い座席から、ルパンの足首みたいに細っそ細っ・・・の足と体をニョキっと出し入れして愛車を愛でている。

そして、それがたまに壊れる。
旧車あるある💦

こないだもそれで、
たまたまうちもテルミニ駅の方まで行く予定だったから、ジェノヴァまで列車で里帰りすることにした彼を駅まで送って行った。

(☝️☝️☝️テルミニ駅といえば!駅構内にユニクロがやって参りました!もしローマ観光にいらっしゃって「おい〜ちょっと肌寒くない?」という時のちょい買いに便利かもしれませんね♪ ちなみに来店時はお店のずっと奥まで入ってみましょう!思わぬ古代遺跡、紀元前4世紀、ローマの町の境界になっていた10mもの高さのセルウィウス城壁が見れますよ!ちなみに紀元前4世紀というと、日本は竪穴式住居や卑弥呼の弥生時代・・・と考えると、こんな城壁をサラッとユニクロの借景にしちゃうローマ、すごくないですかー!?笑)


🧇 🧇 🧇

さて、話逸れました。
フォカッチャの話に戻ると・・・

そのルパンのような身体でジョンレノンのような顔のロベルトさんが(ややこしっ!)「Grazie per l'altra volta こないだありがとねー!」と、わざわざ嵩張るフォカッチャを、ジェノヴァの地元の人気のお店で買って、ローマくんだりまで持って来てくれた✨

ちょうど夕方の小腹が空く頃にやってきたフォカッチャ・ジェノヴェーぜ✨

「あーーーーー!写真を撮らせてくれーーーー!」という間もなく、
バリバリっーと袋が破かれてしまう。。。
(イタリア人は、全くもって綺麗に開封しようとしない。紙を豪快に引きちぎるのだ。笑っていいとも!でタモリさんがどんなに丁寧にゲストからのお土産を開封していたか見せてあげたい・・・✂️)

その事故現場が、はいこれ💦

ごめんね、私だってもっと綺麗に撮ってあげたかったんだ・・・


包装を破かれた後、体裁を取り繕い、苦心して撮った写真・・・という悲壮感があります・・・涙

しかも加工しても「大急ぎで撮ったでしょ〜ニヤニヤ。のブレブレ感」それでなくても写真を撮るのが大の下手っぴなのに、至極無念。

しかーし!
写真では伝わりませんが・・・

「もちもちフワフワ」がもてはやされる昨今、
このMarinettaマリネッタの『フォカッチャ・ジェノヴェーゼ』✨数多あるフォカッチャとの、その違い・・・!

サックサク!で、軽い〜食感!なのに、中はしっとり〜、しっかりフォカッチャ!おまけに塩味がなんてちょど良いんでしょう〜!ふわふわを極める概念と正反対で開花する、伝統のフォカッチャ!(美味しすぎて言語見つからず笑)

ジェノヴァに行かれたらぜひご賞味くださいね🍴

もちろん、おすすめはロベルトさんが買って来てくれた、彼が幼少から通い詰めてるらしいパン屋さんMarinettaのフォカッチャ✨創業なんと1946年!

Marinettaのフォカッチャはほとんど手作業。サクっなのにふわ〜の食感の秘密は熟練の職人のなせる技。生地を鉄板に拳で伸ばしてゆく作業は根気が入りそう…

ビデオでも紹介されてますが、ジェノヴァには「Slerfa スレルファ」という言い方があって、これはフォカッチャの一切れを指します。

なんでも、その一切れは「約100~150グラム、あるいはフォカッチャを焼くアルミの天板(レッカーダ)の8分の1に相当する」と決まってるそうな・・・知らんかった!そして「Slerfa スレルファ」は、ジェノヴァの方言で『なめる』という意味の「leccâ」という動詞から来ているんですって。面白いですね!


そして、ビリビリに破かれてしまった 昔ながらの包み紙にも素敵な演出が!

ジェノヴァの詩人Vito Elio Petrucci がこのパン屋さんのために残した、ジェノヴァ方言の詩が書いてあって可愛かった✏️

A fugata da Merinetta - Vito Elio Petrucci
マリネッタからの逃避

A cösa d'eujo
オリーブ油の香りに包まれた

a fugassa da Marinetta
マリネッタのフォカッチャ

e a scrosce allegra sott'a-i denti
歯に感じる楽しい感触

feuggia a-a primma canson.
フォカッチャ、あ〜初めて聴いた歌のよう

Gh'è Otri, Zena,
オトリ、ジェノヴァ、

a Liguria e o mondo;
リグーリア、そして世界が

e a cöae de voeine ancon.
そして、隣人の話までも

In ta göga mollann-a
柔らかいフォカッチャの中に

a grann-a da sâ
塩の粒は

a l'è 'na perla da collann-a.
首飾りの真珠のよう

🧇 🧇 🧇

フォカッチャにまぶされたお塩を「真珠の首飾り」なんて・・・✨



さてフォカッチャ、
なんとなくピザに似てるから発祥はナポリ?🍕
もしくはピンサ発祥のローマ?

どっちだと思います?

答えは、どちらも不正解!

フォカッチャの発祥の地はジェノヴァ(リグーリア州)!

パン屋さんMerinettaの詩にもあるように、
以前は 『fugässa フガッサ』とジェノヴァ方言で呼ばれていて、リグーリアでは24H、朝から晩まで、小腹が空いたら気軽に食べれるソウルフード!
人によっては朝食にミルクやカプチーノに浸して食べたりもします。

Focaccia e Cappuccino


Fugässaフォカッチャ・ジェノベーゼの歴史

フォカッチャやピザの歴史は、13世紀ごろ海上貿易で活躍したフェニキア人が小麦粉を水と油でこねていたものと言われますが、その後、中世を経て、16世紀のジェノヴァ人たちがオリーブオイルを用いて作り始めたものが、今の形にやや近いフォカッチャ・ジェノヴェーゼ、もといFugässaフガッサ。
この頃のジェノヴァは、クリストファー・コロンブスを輩出するような、とても力ある海洋国家(ジェノヴァ共和国)。フォカッチャは港で働く人たちにもお手軽に食べれて人気だったのかもしれません。
そして時が経つにつれ、フォカッチャは結婚式の際に教会で、また時には葬儀でも配るのが伝統となりました。ある司教が教会でのフォカッチャの使用を禁止し、この習慣は途絶えましたが、その後も「披露宴の宴会でフォカッチャ」の習慣は残ったそうです。中世〜ルネサンスを経て、フォカッチャは現代まで長い歴史を歩んできたんですね!



そしてもう一つ、
ジェノヴァのソウルフードといえば欠かせないのが Farinata ファリナータ!
ひよこ豆で作ったピザ生地・・・のような。

とにかくほくほくで、ガレットのように食す。
そしてこれはなんと言ってもピッツェリアで食べるのサイコー!
高温の釜で焼いた生地はカリカリっ、のホクホク!
ぜひ食べてほしい、ジェノヴァの郷土料理であります✨

🐣 🐣 🐣

ちなみに、
ひよこ豆の名物料理というと、シチリア島パレルモにはPanelle パネッレというのがあります✨(イタリアは美味しい豆料理が多いのです🍴)

Panelleパネッラという、このひよこ豆のペーストを揚げたソウルフード!これがまぁ〜めちゃくちゃうまい!!!

でも、これはまたの話🍴




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