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「強くなる」ということは

「十月十日の進化論」という映画を観ました。

主人公は昆虫分類博士の女性。何でも自分ひとりで決めてしまう性格や研究に没頭しすぎるあまりの視野の狭さが災いし、仕事も人間関係も恋愛も上手くいかない。

そんな彼女が、妊娠から子供が生まれるまでの期間の様々な出来事を通して、周囲の人と協調することや、助けを借りること、自分の気持ちに素直になることなどを体得していくという内容でした。

「自分ひとりではにっちもさっちもいかない状態」が彼女の在り方や考え方に変化をもたらします。

自分の身ひとつで生きていた頃や、自分の体力・気力が底なしだった頃には、なかなか気づくことができなかった感覚。

それを映画の中では「弱くなった」と表現していました。

「弱くなった」ことは、一見マイナスなように思えますが、私はさまざまな可能性を秘めているを思います。なぜかというと・・

生きていく術が増えるから。

「弱くなった」自分で生きていくためには、今までにない戦略を考えなくてはなりません。これまでに生きてきた術も含め、この先どんどん増えていきます。

生きる術が増え、より生きやすくなる。

「弱い」からこそ自分の周囲にあるリソースに気づき、それらを柔軟に活かしていく自分になることができます。

さらに、「弱くなった」自分を受け入れ、認め、自分のやり方やプライドとの葛藤を乗り越えて、本当に大切なものを守るための行動を選択することは、ある種の「強さ」だと思います。

なので・・「強くなる」ということは、「弱くなった」自分との付き合い方が上手くなるということなんじゃないかという気がしています。

<Photo by Giorgio Trovato on Unsplash>

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