THE GAZETTEを読む(50)2022年6月号GAZETTEでの洞察の10年を振り返る
本記事は、ラスムセン・コンサルティングが発行しているメールマガジンTHE GAZETTEのバックナンバーを、日本語訳をしながら、コメントを加えながら読んでいくシリーズの一つである。レゴ®︎シリアスプレイ®︎(LSP)のファシリテーター・トレーニング修了者向けに書いている。
この記事の引用元原文はこちらのURLから確認することができる。
この記事も収録されている上記のNoteマガジンは、The Gazetteのこの回の記事を読んでスタートさせた。それまでもThe Gazetteを読んで、余裕のあるときには日本語訳を載せていたが、改めて10年で書かれたもの全体を一度しっかりと読み直してみようと考えた。
ほぼ半年で10年間に書かれてきた内容を追ってきたが、ロバート・ラスムセン氏の扱う話題や書籍の幅広さに圧倒されるばかりである。そして、この10年間で扱ってきている多くの書籍や記事がレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドの基盤を支持し、その可能性を押し広げている。
脳科学に基づく
創刊号の解説はこちら。「心理的安全性」という言葉はこの時期にはまだ十分に広まっていなかったが、そこにつながる「脅威の感覚」や「不公平感」をもたせないことなどが語られている。
そして2021年4月号の解説はこちら。
Lisa Feldman Barrett女史の研究をもう一つとりあげている2020年6月号も合わせて読んでおきたい。いずれにも共通するのは「感情」というキーワードで、「理性」中心の見方では邪魔者扱いされやすいが、逆に「感情」に人間の知性発揮の可能性を見出し、アプローチするのがレゴ®︎シリアスプレイ®︎だということがわかる。
変化を受け入れる
ここで紹介されている2015年5月号の解説記事はこちら。
「習慣的思考の打破」はレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドがビジネス・シーンに提供する効果を語る上での欠かせない柱の一つで、マスタートレーナー達による書籍『Building a Better Business Using the Lego Serious Play Method』でが「100-100(前のめり)の会議」「眠っている知識の解放」と並ぶものとして取り上げられている。
また、習慣的思考を導いているものとして「組織文化」が指摘されることもある。「組織文化」はひとびとを調和的な行動に導くときもあるが、それが思考の壁となるときもある。それをレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドがどう扱うかについては以下の2つの号を見ておきたい。
こちらでは「習慣的思考の打破」のために「アスピレーションを考えること」の価値なども扱っている。
ハイパフォーマンスチーム
2017年10月号では、今ではチーム・ビルディングの必須ワードにもなった「心理的安全性」を取り上げている。
「心理的安全性」はこのひとつ前の号でも取り扱われている。
また、この「心理的安全性」は「信頼」という概念と非常に密接な関係にある。そして「信頼」構築の重要性は、最もよくこのGAZETTEで取り上げられている組織課題の一つである。さらに、冒頭に紹介した創刊号でも脳科学の中でも「心理的安全性」につながる課題が取り扱われていることを考えても、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのワークをするときには、必ず念頭に置いておきたい考えである。
違いを祝福する
ここで紹介されている2019年4月の記事の解説はこちら。
グローバル化する社会に対応するという点でも、レゴ®︎シリアスプレイ®︎が「多様性を引き出し・活かすこと」は評価されるポイントである。また、世代間格差についても問題だと考えられることが多い中で、逆に強みとしての「多様性の源泉」にもっていけるのもレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドならではいう点である。
それは以下の号でも指摘されているように、「多様性を引き出すこと」はイノベーションを生み出すことにつながるという点でも重要性は高い。
なお、レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドをイノベーティブなアイデアにつなげていく方法は「多様性を引き出す」以外にも存在する。それらについては以下の記事にある。
今回は17本のバックナンバーの解説を紹介することができた。他にも興味深いものもたくさんあるので、ぜひこの機会にマガジンから未読のバックナンバーをチェックしてみてほしい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?