台風19号が来たので避難した記録【避難編】
去る10月12日(土)、日本列島に台風19号が直撃した。
自宅は多摩川にそこそこ近い川崎市内(川から1キロちょっと)にある。かなりの規模ということで、前日から湯船に水を溜めたり、カップ麺を買い込んだり諸々籠城準備をしていた。
しかし多摩川増水のニュースが流れ始めると、1階の自宅は浸水してしまうのではないか?という不安が頭をよぎるようになった。避難所はすぐ近くの学校だったが、高台ではない。
避難するべきかだいぶ迷ったが、しなくて後悔しても取り返しがつかないと思い、人生初避難をすることにした。
たった6時間程度の避難だったが、その際必要だと思ったものをまとめておく。
※
前半は準備編
後半は避難編
17時の時点で避難所(学校)の校庭はすでに海だった。ガラガラかと思いきや、かなりの人で混み合っていた。
【心得について】
①避難は早いに越したことはない
暗くなるとその分移動に危険が伴う。また避難所といえど有限なので、満杯で入れないことも想定しておかないといけない。さらに入れたとしても場所がなく、廊下で一夜を明かさないといけなくなる恐れもある。エアコンの効いた上層階教室の壁際をキープ出来たのは幸運だった。
水害時は1階や体育館は避難に使えないので、使える場所はますます限られてくる。
②出来るなら複数人で
避難時は極限状態でありながら、そんなにすぐ終わるものでもない。そんな時話し相手がいるのといないのとでは気の持ちようが大きく違ってくる。
また初めての避難場所なのでどこに何があるかもわからない。そんな時荷物を見ておく人と、物資などを探しに行く人とで手分して効率よく行動することができる。
さらに避難時は荷物がかさばるので、あらかじめ手分けして持っていくものを決めておけると便利である。
【持っていくべきと思ったもの】
①水・食料
水は1.5ℓ持っていった。10月だったのでそこまで喉は乾かなかったが、途中で外に買いに出ることは出来ないので多めにあるに越したことはない。
一度開けてしまうと保存がきかないと思ったので自分は500㎖を3本持っていったが、2ℓの空ペットボトルはいざという時浮き具になるので可能であれば両方持っていくと良いと思う。
また余計に喉が乾かないように、甘いものしょっぱいものは極力控える。
やはりこういう時いわゆる非常食は役立つ。カップ麺はお湯のないシチュエーションでは役に立たない。チキンラーメンはお湯なしでも食べられるがいかんせん喉が乾く。家から持っていける場合はおにぎりやパンを、避難が長引きそうな場合はカロリーメイトなどを食べようと思った。
②うちわ
今回は10月で暑かったわけではないが、避難所に着いた時は人も多くて暑かった。また全ての場所にエアコンがあるわけではない。そんなとき余計な汗を抑えたりするのに必須と感じた。
③モバイルバッテリー/タコ足コンセント
避難所のコンセントは限られている。コンセント近くに場所を取れた人は良いが、そうでないと電源の確保は難しい。
モバイルバッテリーは自宅でフル充電していつでも持っていけるようにしておこう。
また
④ビニール袋
靴を入れたり、傘を入れたり、ゴミを捨てたり、なにかと便利。
避難所には大勢の人がいるので、靴や傘を入口に置きっ放しにしておくと紛失する恐れがある。また泥でぐちゃぐちゃな靴をそのまま持ち込むわけにもいかないので、袋に入れて自分の側に置いておく。傘も同様。特にビニール傘はなくなる恐れ大。
⑤寝袋
一晩越さなくとも、硬い床の上で過ごすのはなかなかお尻に負担が大きい。寝袋はふわふわしているし、そのまま寝られるし、汎用性が高い。寝袋を持っていくだけの労力がなければクッションなどでも充分疲れは緩和できる。海外旅行用の枕もあると便利だと思った。
⑥スリッパ
避難所は必ずしも綺麗ではない。床をちょっと歩いただけでありえないくらいホコリがついた。トイレも、本来であればスリッパが置いてあって然るべき場所にも何も置いてなかった。
⑦生理用品
今回はお世話にならなかったが、自分のためにも人のためにも持っておくべきだと思った。生理時はもちろんだが、着替えが切れそうな時に使う価値も充分あると思う。 ※画像はイメージです
⑧タオル類
床に敷いたり、手を拭いたり水害時は特に役立つと思われた。当たり前すぎるがトイレに手を乾かす機械はなかった。
⑨マスク
決して清潔とは言えない環境の中で見知らぬ人と過ごすのはなかなか心にも負担がかかる。もしかしたらお風呂にも入れないかもしれない。そんなとき少しでも心を落ち着かせてくれそうだと思った。
今回実際に避難をしてみて初めて何がつらいのか、何が必要なのか、わかった気がする。また台風だったのであらかじめ準備をする時間があったが、これが地震だったらそうはいかなかったはずだ(なんなら元々防災リュックに入っていた水は全て2017年賞味期限と書いてあった)。
日頃の備えがいかに重要か再確認した。
一昨日必要だと感じたものは出来るだけ早くリュックに詰め、次なる災害に備えようと思う。