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患者さんに受け入れられるには...

今年の春に当院にも新人の理学療法士さんが入職されました。

1年目の理学療法士さんは、4月はまだ仮免許期間なので今は治療ができていない状況かと思われます。プリセプターやスーパーバイザーに教わる内容によって仕事へのvisionやモチベーションは大きく変わると思います。

1年目の理学療法士であっても...

30年目の理学療法士であっても大切なことがあります。


「患者さんに受け入れられること」


患者さんに受け入れられてもらうためには何が必要でしょう。


1.患者にとって受け入れるに値するものか?

病院で長い待ち時間を待って、youtubeやパンフレットに乗っているような運動を2-3個提案されて、お金を払って帰宅することに価値を感じるでしょうか?

きっと患者さんは嫌になるケースもあるかと思われます。

それをやったらどれほどのbenefit(恩恵)が得られるのか、十分に説明し、適切なタイミングでそれを提供することが大切だと思われます。金銭や時間を割いてでも訪れる価値があるかどうかはサービスの提供の仕方を考える必要があると思われます。

2.患者個人が効果を実感できるか?

一般的に有効と思われている治療が目の前の患者さんに当てはまるかはわかりません。SNSなどで言われているエクササイズを行っているが治らないということはよく聞かれます。

SNSは患者さんの特徴を判断せずに、傾向やパターンで治療してしまっているため、時には有効でない治療を行うことで治療の逆を選択してしまっている可能性さえあります。

「あー、その運動見たことある。すでに毎日10回やってるよ。」などと言われることがあるかもしれません。毎日行っているのに変化がない場合はエクササイズが有効でないか、やり方を間違っている可能性が高いです。

すでに行っている運動がある場合、あらかじめ聞いておいたほうが良いです。同じ運動をそのまま継続しておいて下さいでは自己効力感(効いてる!)が得られにくいのです。

3.十分な説明を受けたという満足感があるか?

世界最高峰の治療ですと言われたとしても、十分な説明を受けずいきなり治療されたら患者さんはどう思うでしょうか?不信感を抱く方はいらっしゃるはずです。慣れてくると説明なしに治療を始めてしまうことがあるかもしれませんが、そうしてしまうことに意図がなければ十分に説明をすべきだと思います。

都会でゴッドハンドといわれる方の治療を受けたことがある患者さんは治らない上に十分に説明を受けなかったのでクレームの電話をしたとおっしゃっていました。

4.患者も治療に参加しているという感覚があるか?

「昔に首を痛めたことがあった、その時は首を引っ張ったら治ったよ。」

患者さんが今までの治療経験からこうすればいいんじゃないか?など提案してくれることがあります。

自分が良い治療を模索していたとしても、患者さんが頸椎の牽引を求めていたとすれば、肯定して治療を選択させるべきですし、行わないのであれば行わない理由を説明できれば問題ないと思われます。

5.患者自身が意思決定に参加できたと感じれるか?

「手術をしてでも痛みをとりたいと思ってます。」

「痛みはあっても生活ができるレベルであれば問題ないです。」

患者さんによって意思はさまざまです。自分がよいと思っていても患者さんは満足できないことがあります。

しっかりと患者さんと治療者の方向性が同じ方向へ向くように患者さんの意思を確認しましょう。時には身体にとって良くない方向へ行くことが良いことであると勘違いされている場合もあります。



まとめ 

治療がうまいことやハンドリングが優れているということも大切ですが、患者さんを中心に据えることができるセラピストが患者さんに好かれ、受け入れられることにより自信になりさらなる成長に繋がるのだと思われます。

4月で新年度が始まりましたね。頑張っていきましょう🌸





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