ハグしてほしい

成長しなくても、育て続ける

溜息をつくように
「死にたい」を呟く次女

事あるごとに
「会社辞めたい」と呟く旦那

そして、神様(サンボマスター)の信者
熱量だけは家族一
熱苦しい母

それは無駄に空回りするよな
旦那も次女も、面倒くさいだろう

無駄に明るく、無駄に熱い
ただ、幸せに
ただ、生きていてほしい
ただ、笑っていてほしい

それだけの願いだが
そこが一番難しい

朝、起きて
何事もなく夜を迎える

幼い子の手を繋ぎ
歩く親子をみるたびに
(私もあの頃に戻りたい)と

あの頃はあの頃の苦しみや悩み
沢山泣いた

ただ、幼い娘に抱きしめられたら
それだけで幸せだった
明日も頑張ろうと思えた

今や、悩み多き家族が
歳を重ねる母にハグすることもないが

無条件に誰かに愛され
抱きしめられる
あの温かくちいさな手が
肩にまわるあの温かさが
今は無性に懐かしい

私はハグしてほしい
旦那や娘達はきっと
「えー、なんで?嫌だよ」
必ず言うだろう

そちらが嫌でも
こちらが必要としているのだ

ただ、抱きしめてもらえるだけで
母の元気がでるのだ

明日のご飯もきっと
メニューは豪華になる
メリット満載だ

コストも時間もかからない
ハグを推進すべく
私は今日も嫌がる二人に
「ハグ」の種を蒔き続ける

不毛で芽の出ないアスファルト並みの
かたい二人の「ノーハグ」な土壌に
いつか、ど根性大根並みの
ハグの精神を植え付けよう

だって、ハグできる期間は
そう長く残ってないのだから

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