紅葉のひととき

紅葉は美しく切ない?

旦那にお願いする
「紅葉見に行こう」私は諦めない
毎年お願いする

旦那は
「そもそも紅葉興味ない」

なんて無風流だ
ムッとしながら
「なになら興味あるの?」
私は尋ねた

「桜は見に行きたいけどな」
旦那は呟く

「桜もいいけど紅葉もいいよ」
私が言うと

「どのあたりが?」
旦那に聞かれ

真剣に考えたら
「桜は満開になる前、
身体じゅうから春になろうとしてる
ピンク色が身体を巡ってると思ったら、自分の身体まで春をむかえる準備しなくては
って、ジワジワ温かく沸き立つ感じ?
秋はハラハラと葉っぱが落ちて……」

しかめっ面で見つめるから

「秋はなんだろう
物悲しくなる感じ?自分も同じ枯れゆく?
共鳴して切なくなる感じ?」

旦那は、一言
「悲しくなるなら、見なくていい」

そして今日いい誘い文句がないか
運転しながら必死で考えたら

「“エコルセ”(お菓子)の昔の缶みたいに
黄色や緑や赤色が散りばめられていて
食べたくなる美しさ」

しか浮かばなかった

あのパリパリとした、甘く食感の良い
お菓子を、スナック菓子みたいに
貪り食べていた私

落ち葉を掃除していても
もう頭と口は
“エコルセ”にしか興味が沸かなくなり

旦那を無風流と思ったが
私のほうが
食欲にしか向かない
かなりの食欲モンスターだと
気がついた

そしてエコルセがないか
スーパーに探しに行く

みつからなかったが
あの美しい葉っぱたちが
いっぱいに描かれた
現在の緑色の缶をみながら
今年の紅葉狩りとすることにした

「結局食いしん坊の話やん!」かな
「話のオチないんかい!」かな

このnoteをみてからの
長女のツッコミを
顔を赤らめながら
待ち続けている


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