人間同じ境遇の人が好き
仲の良くない人物がある日ひょんなことから自分と同郷だと知ったら親近感が湧かないだろうか?
また、接点のない赤の他人が実は自分の好きな音楽グループ、それもあまり世間に知られていないグループに所属していたら途端に少しでも気になりはしないだろうか?
これは類似性の法則といって共通点のある人は仲良くなりやすいという法則によるものである。この法則を使えば嫌われている人に少しでも好かれることができる。
例えば、仲良くしたいけれどなぜか嫌われている同僚の好きなものなどを先輩や他の同僚から聞き出して同じ場所にいるときにポロっと言ってみると少しでも好感を抱いて態度が変わるかもしれない。嫌われていない人、例えばあなたの好きな人がパスタが好きだとしよう、「自分もパスタ好きで面の堅さは何が好き?」などと相手の好きなものの情報を調べたうえで話題に出すとものすごく効果的である。
さて、このように効果絶大な類似性の法則だが別の使い方もできる。
人というのは似ている人を信用するという特性を持っているのだ。例えば全然知らない二人がいたとして一人が実は自分と同じ趣味を持っていたとする。すると二人が同じような嘘をついても自分と同じような趣味を持つ方を信用するのである。
しかし趣味なんてものは聞かない限りわからないことが多いだろう、ならどこをまねるべきか、相手の癖をまねるのである。
話は変わるが心理学の世界にはミラーリング効果というものがある。相手がとった行動をまねるというもので例えば相手がコーヒーを飲んだら数秒あけてから自分もコーヒーを飲むといったふうに数秒あけて真似をするのである。これは人間の仕組みを応用したもので人間は好意好感を持つ相手の行動を無意識にまねる。まねることで好意好感をもっていると思わせることができるのである。
動き以外にも話し方、口癖、表情をまねるといいだろう、ちなみに洗脳などをできるクラスの人間はこのテクニックを非常にうまく使っていることが多く、呼吸の速度まで合わせるということができる人がいるそうである。
人間は同じような人間ばかり好きになる性質をもっているがためにそこは弱点となりうる。本気で騙したいなら本気で相手の趣味などを勉強してみるのもいいかもしれない。