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部分隠蔽法

 メディアリンチや浮気のいいわけにつかわれることが多い方法がある。
 事実の一部を隠すことで相手に誤解をさせるという方法でこれを部分隠蔽法と呼ぶ。
 果たしてこれは嘘なのかという意見もあるだろうがこれもれっきとした嘘であるのだ。
アメリカの社会心理学者のベラ・デパウロによれば嘘は三つに分けられるという、一つ目が全くの嘘、事実と異なることを言うことである。二つ目が誇張・過少表現による嘘、大げさに言ったり控えめに言ったりする嘘である。三つめが巧妙な嘘、この講で扱うような事実の一部を隠して誤解させるという嘘である。
 これが立派な嘘であることが分かってもらえただろうか?
 では話を戻そう、メディアリンチに部分隠蔽法は例えばこんなふうに使われる。お金持ちと言われる有名人が何か新しいビジネスを始めたとする、そのビジネスのためにテレビ出演を少なくしていた。その状況を見て悪質なメディアはこう書きたてるのである「○○はお金持ちで有名な人物であるが最近メディアでの露出が減っていて金銭的に余裕がないのではないか?一部では毎日豪遊しているとの噂もあり金が底をついてきているために新しいビジネスを始めたのではないか?」と、このメディアが隠していることはメディア露出が減ったのはビジネスを始めるためという部分である。もし豪遊がデマだったとしてもそれを知ったうえで彼らは金のためにデマを載せるのである。知っていることを一部隠し、考察で煽るのというのがメディアがよく使う手口である。
 ではメディア以外の人間はどう使われるのか、例えば相手を悪くいう場合を想像してほしい。あなたはAさんBさんと口論になり相手を殴った。すると相手は激情してあなたがボコボコにされたとしよう、あなたはすぐさま警察に行きこういうのである「二人組に殴られました」と、この例の場合あなたが最初に殴ったことを伏せて伝えているのであるがこの例のような使い方をしたのではバレる。相手が警察なのだからなおさらである。
 ここで重要なのは考察を挟むことである。例えば先ほどAとBに殴られた事件で言えば「二人組に殴られましたあの人たち木を殴ってたりしたのでストレスが溜まっていたんじゃないですかね。それで誰でもよかったから偶然通りかかった僕を襲ったのでは?」という風に言えば先ほどよりは信憑性があるかと思う。
 部分隠蔽法は嘘の基本的なつき方の一つなので覚えておいたら使うタイミングはあるのではないだろうか?

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