きのう何食べた?

言わずと知れた名作です。
今更私が語ることなど、何もありません。

ですが書かせて欲しい。

私の荒んだ心を日々癒すこの作品を
生み出してくださったことへの感謝、
そして原作と実写化について思う事を。


若き日の私は食わず嫌いしていた作品がたくさんあり、
こちらも例にもれず手つかずで生きてきた。

やがて立派な腐女子に育った私は知人に勧めもあり
安心してこの作品を手に取るわけだが…


ドラマ化も大成功でTV版、劇場版と非常に有名な作品。
シーズン1は2024年3月現在ネットフリックスでも視聴可能だ。

BLとはいえ、商業誌の中では一切セクシーなシーンを描かず、
ゲイのカップルの日常にフォーカスをあてて
飽くまでもお料理漫画として描き続ける先生は偉大だ。


節約家のシロさんが浪費家のケンジと暮らす中で
お互いの価値観の違いや世間の目、親から受ける
ちょっとずれてる気遣いとか、ゲイであることを
隠し続けるシロさんの人生や、ケンジといることで
やがて訪れる変化や新たな覚悟…


身近にLGBTQの方が居なければまるで気にしたことも
ないような私たちにとって当たり前の日常が
彼らのフィルターを通してみるとこんなにも
困難なのかという現実。


それ以外にも、二人の暮らしがキュートで楽しくて、
時に優しい気持ちになったりクスっと笑えたり、
料理が苦手な私が思わずシロさんと同じメニューを
作りたくなってしまう事もしばしば…


そしてそして!!
なによりも!!!

作者さまみずから、
ケンジとシロさんの
同人誌を作っていらっしゃる!!!


商業誌では描くことのできない
二人のちょっぴりエッチな夜が
本人の手でつまびらかに…


こんな贅沢な事があるでしょうか…


原作厨の私が、脳内で創作せずとも
二人の愛をみさせてもらえるなんて…


そして、西島秀俊さんと内野聖陽で実写化。
本当に原作そのままのような登場人物たち。
お父さんお母さんや弁護士事務所の先生たち、
原作のイメージを壊さない素敵な演技です。


3つのプラットフォームで私を支えてくれるこの作品。
感謝してもしきれない。
何度原作を読み返したことか。
何度ドラマと見比べたことか。
同人誌は時々開いてそっと本棚にしまい、
お守りのような宝物のようなそんな存在。


最近、漫画実写化にあたり、原作者が命を絶つという
痛ましい出来事がありました。


今後このような事は絶対に起きてはならないと
思うと同時に、真摯に製作された実写ドラマで
支えられている人が居ることもまた事実です。


何者も尊厳を侵される事のないように願うばかりです。


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