小説の話 #澤村伊智

漫画ばっかり読んでるんですけど、たまに小説も読みます。


想像力が乏しいので活字は苦手なんだけど


『ハンニバル』とか『パフューム』とか、面白かった映画の原作になったものは時々読んでいた。


知り合いのご縁だとかで海堂尊先生の小説をどっさり貸して貰い、政治や医療系の難しい言葉が出てくるのも何冊か読んだ。


『ブラックペアン』は面白かった!これはまた別で語りたい。


不思議なもので、小説を読むと偉い気がする。


漫画読んでても褒められないが、小説を読むと『本を読む人』になった気がするから。


ある時中島監督の『来る』を家族で映画館に観に行った。


年頃の娘達はカッコいいサブカルと捉えただろうし、サブカル脳の私にもバッチリはまった。

早速ネットで考察を漁ったり原作を読んだりしてどハマりし、あっという間に澤村伊智先生にハマって図書館で蔵書にあるものを片っ端から借りて読んだ。


中には好きになれない物もあったが、気に入ったものは更に買って読んだ。

実写化して欲しい物もある。


特に比嘉姉妹シリーズはファンが多く、ホラー小説というよりはラノベ感覚でサクサク読めて、活字を読まない人にもどんどん読んでもらいたい作品だった。


ホラー小説とは面白い。


文字を読んでるだけで怖い気持ちになる。


ベッドで寝る前に読むのだが、読み進める内に足の先の見えない床や、閉じたドアの向こう側が怖くなる。


スピリチュアルな事は信じない質だがこればかりは自然現象だと思う。


本は自分を良くする。


前述の通り、本を読んでるだけで偉い気がするから。


普段使わない漢字や言い回しも出てきて、絶対に読む前より知識が増える。


気持ち悪い文章を読んだ時は、文章からこんなに書き手の人間性とか性癖を感じるんだ、とおそろしくなる。


(本当に作者の人間性と合ってるのかは問わない)


ネタバレはよくないが澤村伊智先生の『ぼぎわんが、来る』は、民俗学とかオカルトの分野が好きなら是非読んでほしい。


小さい頃、夜更かししてるとお化けがくるよ!なんて言われた事ないだろうか。


私は言われた事はないが、日本特有の妖怪やお化けのせいにして都合よくする性質が面白く使われてる。


田舎に帰ると聞く、山にいる神さんの祟り、まつりごとの意味、バチがあたるとはなんなのか?そう言った古くから当たり前にある無宗教なはずの日本人の信仰心に基づいた『恐怖』が見える。


地域によって呼び名の多少の違いがあったとしても、根幹は同じと思われる伝承などもいくつかある。


別の地域の女性が嫁に言った先で母になり子供に言い聞かせたらそれはその家の言い伝えになる。


人と一緒に言い伝えも移動するのがわかる。


私は不勉強なので詳しくないが、地域性や民族性は興味深い。


そして人の恐怖心にぴったりと寄り添うように怪異が存在する。


夜や暗がり、奥深い山や人里離れた森の中、見えにくいものを怖いと感じる人間のそばに、妖怪などの話がある。


澤村伊智先生のお話は、人間の弱い所に恐怖がついてきたり、本当に怖いのは他ならない人間だったり、じわじわと攻めてくるので面白い。


秋の夜長、澤村先生の小説で冷んやりしてみては。


#ぼぎわんが来る #ぼぎわんが 、来る


※あらすじ↓


主人公の秀樹は順風満帆な人生を送っていた。

控えめで淑やかな伴侶を得て、可愛い一人娘にも恵まれようとしていた。

ある日会社に来客があったと知らされ、用件を聞いた所「ちせさんのことで」と言われる。

身の回りで起こる不可解な現象、田舎の家族が言う『ぼぎわん』とは。

悪者をやっつけるのは比嘉姉妹。バトルシーンはジャンプの漫画かな?っていうくらいドタバタ大騒ぎ。

タバコの煙を燻らせて除霊する琴子さんは厨二病をくすぐるでしょう。

実写版の琴子さんは冷たい口調の松たか子さん。中島監督のお気に入り?


妹の真琴役は小松菜奈さん。ピンクの頭とガリガリのスタイルにパンクファッションがほんとに可愛い。


クライマックスの除霊はあらゆるスタイルの霊媒師や巫女さんてんこ盛りで、まるでフェス。目の保養に見てほしい。




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