父親に優しくできない
私の母は25年前に他界しており、その4〜5年後に私はひとり暮らしを始めたのでそこから父はずっとひとり暮らしをしている
母がいた頃は家事も育児も母に任せきりの上、働いている自分が一番偉いと家では威張っていた
母にも強く当たることが多く、思春期に突入したわたしはそんな父親が大嫌いだった
反抗期にはビンタもされて、ますます溝は埋まることないまま大人になり、母が病気で他界した
今から7〜8年まえくらいに、ふと父も歳だし一人にさせといてはいけないかと思い、父の姉と姉の次女（いとこ）と一緒に散歩と称して都内や、横浜、茨城へと連れ出したり、叔母の家でお正月を迎えたりと、久しぶりにコンスタントに会うようになった
会う回数が増えると、たまに二人で会ったりもした
だが、物心ついたころには父には憎悪に近い嫌いだという感情を持っていたのと、似た部分もありながらもともと性格が合わない、そしてあの男尊女卑のような考えがわたしは大嫌いなのでちょこちょこ衝突をした
一昨年2022年の年明け早々にも衝突して、その年はあまり会わなかった
秋ころ、叔母が私の母親が夢に出てきたから墓参りに行った方が良いということで、久しぶりに父と二人で母のお墓参りへ行った
その後すぐに、叔母と3人で巣鴨へ散歩しに行き、その際に年末まで母の月命日にお墓参りに行ってと言われた
それを守ってわたしは命日に墓参りに行っていた
そして翌年2023年の母の命日2/14に、珍しく父から誘われて二人でお墓参りに行ったのだが、その際に「胃が変だからうどんとかしか食べられないんだ」と
そして月末に胃カメラ検査をすると言われた
それまで健康で、検診でも特に問題がなかった父なので、「きっと大丈夫だよ！もし何かあってもそれほど大したことないと思うよ」
と私は言った
だが、胃カメラ検査とMRIを受けたあとに、先生から胃よりも肺に影があってそちらの方が緊急だからと、近くの総合病院へ紹介状を書いてもらったと父から連絡があった
どうも悪性かもしれないんだと、もぞもぞとした感じで
私は予定を変更して、病院に付き添っていった
そこで、まだこれから調べてみないと詳細ははっきりしないが、悪性な上に複数転移もしているだろうと かなり進行していますと伝えられた
今ならまだ治療できるから早急に検査をしましょうと言われ、それから2週間ほどの間で色々な検査をした
PETに行き、脳にも転移があることがわかり、脳はまた別の病院を紹介されてそちらで入院してすぐに治療をした
2ヶ月ほどは怒涛の日々だった
父は最初は治療はしないと言っていた
その時は自覚症状がほとんどなかったからだと思う
入院も絶対したくないと言っていたが、１泊の細胞検査は受け入れて入院した
だが、検査後の回診の際に先生に自分はステージいくつなのかと訪ね、
ステージ４と言われて、もう治療しませんと言って困らせていたようだ
翌日、家族も呼ばれ弟と一緒に先生の話しを聞きにいった
先生に「治療しますか？」と尋ねられた父はすぐに答えられずにいたので、私が「治療しなかったらどうなりますか？」と尋ねた
「余命長くて２〜３ヶ月です 脳にも転移あるので急に倒れてしまうかもしれない 倒れて打ちどころが悪かったり骨折したらまた入院です」と
それを聞いて父は「治療します」と決意を固めた
色々あるが、父は抗がん剤治療をしながら今もひとり暮らし継続中だ
家事もしている
要介護１だが、まだ今のところお世話になっていない
この期間、そんな状況の父とも何度も喧嘩をして、わたしも今までの日常とかけ離れた日々や役割に困惑してこちらのコンディションが悪くイライラして父に口うるさく言い、こちらのペースで接して、ついに父もイライラ怒りを吹き出してしまうようなことがまだある
最初の方は自身がいっぱいいっぱいになってしまい父の前で爆発してしまった
最初の方こそ週２ペースで実家にも通っていたが、今は月２回ほどだ
それでも自分でも何でこんなに苛立つのかわからないがイライラしてしまうのだ
一昨日、ついに家の中で転倒してしまったと電話があった
湿布を貼っていると言うのですぐに病院へ行ってと近所の整骨院を教えて行ってもらったら、やはり右手首骨折していた
ギプスをして固定したとのこと
まだ手首で良かったと思うものの、（色々な気持ちすべて含めて）もう！！！！！という気持ちもある
昨日家に帰ったのだが、確かに右腕をギプスされて不便そうだが、それ以外は元気そうで、冷蔵庫の中を見ても自分で作った料理があったりと、日々頑張っているんだなと思った
だが、こたつの中で半分寝たような姿でダラダラとしている姿を見てイライラしてしまった
私は父にしっかりしていてもらいたいという期待があるのだろう
でも、冷静に考えると正直元気なわけがない
毎日一人で頑張っているのに
薬のせいで倦怠感もあるだろうし
一番嫌なのは父自身だろうに
きちんと毎日パジャマから洋服に着替えているし、布団は骨折する前は毎日押入れにしまっている
「だるいときは上げなくていいよ」と伝えた
私だったらもっとダラダラしているだろう
父親はわたしよりちゃんとしているし、頑張っている
検査も治療もつらい姿は絶対に見せない
病院へ迎えに行っても笑顔で出てくる
わたしがコロナに罹ったときには毎日「大丈夫？」と連絡をくれた
私が帰ったときこそダラダラしてもらったらいいのにね
クリスマスに何やってんだか
早く昨日のことあやまらなくっちゃ