【魔女の宅急便】ジジの声の謎 変わったのはジジではなくキキ。
今回はジジその2。ですが、以前のおさらい込みなのでこれだけ読んでいただければそれで嬉しい。
キキの態度の変化とジジの存在について解説・考察しよう。
最後に、キキのスランプの理由を、公式資料に基づいた解説をした記事のリンクも添付してます。
海岸のシーンでキキは怒り、パン屋に戻ってくるキキは、ジジにこのように話します。
「素直で明るいキキは何処かへいっちゃったみたい」
それまで仲良く話していたにもかかわらず、ニシンとカボチャのパイの少女を見つけてしまったせいで、無関係なトンボに当たってしまうキキ。
嫉妬と捉えられがちだが、コンテを見ると、パイの娘を見つけたことに不快感を持ったとわかります。
また、宮崎氏は、二人はあくまで友人と、魔法が弱くなる理由が恋愛ではないと話しています。
なんでそうしたのかというと、こちらで説明しました。
それまでのキキと、このキキはある違いがあります。
それが、ジジがそばにいたか否かです。
これまで、キキはどこに行く時もジジが一緒にいたわけですが、トンボに荷物を届けるシーンからは、キキはジジと同時に行動しなくなります。
宮崎氏は、「ジジとは、キキの未熟な人格や精神の一部」と話しています。あっかんべーをするジジというのは、キキの本音だったわけです。
ジジは自分の本心を代弁してくれていたわけですが、キキ自身はそれに気づいていないのです。知らない間に肩代わりしてくれていたのです。
つまり、ジジがいない状態のキキというのは、自分の素の感情を自分自身で制御する必要が出てきます。しかし、キキの精神はまだ未熟...
知らない間にジジが本音のはけ口になっていたからこそ、ジジがいない自分が、急にトンボに強くあたってしまったことに混乱してしまうわけです。
ジジは最後も話すことはありません。これは、キキの精神的な成長によって、もうジジの声が必要なくなったからです。
ちなみに、この精神的な成長についても、「キキのスランプの理由」の記事でより解説しています。
ジジが話さなくなる理由と、キキのスランプの理由は深くかかわっています。
終盤にキキはまた飛べるようになったにも関わらず、しゃべることができないジジにキキは一瞬驚きます。「魔法戻ったんだけどな...」的な。
これはまさに、キキはジジが今まで本音を肩代わりしていたことを知らなかったということになります。
単に魔法が使えないから話せなかったと思っていたのでしょう。
キキが飛べなくなった理由についても解説しています。以下から。
ほな。