你終究不愛這世界(Dear You) / 傻子與白痴 (Fool and Idiot)

これはもう、大大大好きな曲です。
私のオールタイムベストなうちの1曲になると思っています。

当時台北に在住していたのですが、このバンドのことは知らず、Youtubeを流していたらこのライブMVがたまたま広告だったかおすすめだったかで流れてきました。
その時丁度画面からは目を離していたのですが、耳に入ったイントロで引き込まれ、気付いたら最後まで観ていました。

この曲はアルバム「夜長夢少」(2019)に収録されています。
CDとこのライブクリップだとイントロや曲調が少し違い、どちらもすごく良いです。
どちらかと言うとCDヴァージョンの方が、メランコリックさが増している気がします。
ライブクリップは映像もきれいだし、メンバーが暑い台湾ではあまり見ないかっちりしたジャケット姿なのも良いです。

ヴォーカルの蔡維澤は坊主頭で、タトゥーもゴリゴリに入ったやんちゃなお兄ちゃん風ですが、この曲のように内省的な曲を絞り出すような声で歌うのがとても魅力的だなと思います。(ギターがテレキャスなのも良い)
この曲のタイトルも「結局、あなたは世界を愛していない」というもので、verse 1 ~ chorusにかけてこのように歌っています。

「そう、私たちは同じだと思う。
そして、あなたは無表情でそれを認める。
失望を。
貯めてきたものも、何も言わずに。

そう、私もただの通りすがり。
跡形もなく
希望の果てに
闇の中に君の信念が見える

嘘は昨日と繋がっている 現実は偏見から隠れられない
現実は偏見から隠れることはできない

人生がすべてを殺すまで
そして、あなたはもうそれを愛さない
明日に慣れ始める
結局は世界を愛していない
結局は世界を愛していない」


しかしこの曲の最後の最後で、蔡維澤は「我終究深愛這世界(自分は結局、世界を愛している)」と歌って締め括ります。
それが彼やこのバンドの人柄というか、彼らが音楽を通じて伝えたいことを物語っているのかなと思います。


喜ばしいことに、台湾のグラミー賞である金曲奨(GMA)で今年、彼らのアルバム「姿態」が最佳錄音華語アルバム賞にノミネートされたのと、 最佳演唱錄音專輯獎(ボーカル録音アルバム賞)を受賞しました!
授賞式の模様は毎年Youtubeでライブ配信されていて、ステージ上で喜ぶ彼らの姿を日本からも見ることができ、私も嬉しかったです。

それにしても金曲奨では、日本のレコ大とかだとまずスポットライトの当たらないインディーズバンドが彼ら含め3組もノミネートされていて、大賞もその内の1つである草東沒有派対が獲ったあたりに、台湾の社会的な成熟度を感じた次第です。
ノミネートされていたもう1組の告五人(Accuse Five)も大好きなので、また改めて。


つくづく、台北在住中に彼らのライブに行く機会に恵まれなかったことが残念です。
いつかこの映像のように屋外の大きな会場で、この曲を生で聴けることを願っています。

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