kiki

読んだ本や、観た映画の感想置き場。ネタバレあります。 昔から読書感想文が苦手でした。 あくまでこの感想は、私の一方的なもので、共感を求めているわけではありません。 ただただ、私はこう思ったんだという気持ちをかける場が、欲しかったのです。

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読んだ本や、観た映画の感想置き場。ネタバレあります。 昔から読書感想文が苦手でした。 あくまでこの感想は、私の一方的なもので、共感を求めているわけではありません。 ただただ、私はこう思ったんだという気持ちをかける場が、欲しかったのです。

最近の記事

私にとってのアフタヌーンティーを語る。

今回は、小説や映画の感想ではない。 私の趣味(といっていいのか分からないくらい、知識も経験も乏しいのだが)であるアフタヌーンティーについて語っていく。 アフタヌーンティーといえば、イギリスの貴族が優雅にお茶やお菓子を楽しんでいる景色を思い浮かべると思う。 簡単に歴史を交えつつ説明すると、アフタヌーンティーは19世紀のイギリス貴族ベッドフォード侯爵夫人アンナ・マリアが考案したものである。アフタヌーンティーが生まれた館であるウォーバン・アビーは死ぬまでに1度は行きたい所である。

    • 竜とそばかすの姫 感想

      はじめに…正直、細田守監督の作品は肌に合わないと感じていた。(全ての作品を観ての感想です) ネタバレ満載のため、観ていない方はご遠慮ください。 竜とそばかすの姫も、映画館では観ないだろうと思っていた。しかし、映画を見る前から『U』と『歌よ』という曲を知り、この歌を映画館で聴きたいと思い、初めて細田守監督の作品を映画館で見ることにした。 結論は、「観てよかった。」だった。映像美と歌の素晴らしさは映画館で観るのとテレビで観るのでは桁違いだろう。しかも私はIMAXレーザーで観

      • Ado 踊 歌詞の意味を考える

        踊 今回は本ではなく、こちらの曲で私なりに解釈したものを書こうと思う。 同じ方いるだろう、と検索してみたものの、案外おらず…(私の検索能力の問題かもしれない) 初めの印象は、とにかくカッコいい曲調だなというもの。 最初、正直歌詞は分からなかった。が、聞いていくうちに「ん?」と思い始め、そう思うと止まらなくなった。 (歌詞はここに書きません。お手数ですが、検索したらすぐに出ます。) 私個人の解釈は 「日常に孤独感を感じていて、非日常を味わうことで孤独を消して承認欲求を満たし

        • ショコラティエ

          ショコラティエ 著:藤野恵美 光文社 自分も何か、自分にできることを探してその道を歩きたい。そう思わずにはいられない話。ただ、そう思ってから行動する人は、どれくらいいるのだろうか。 パッケージで手に取った本。どの世界でも、第一印象は大切で、今ではお菓子のパッケージやお菓子自体も思わず収集したくなるような、SNSに載せたくなるようなものが多い。 いくら中身が良くても、手に取ってもらえなければ伝わらない。 手に取ってもらえず、廃れていったものがたくさんあるんだろうなと思う。

          悪の教典

          悪の教典 著:貴史祐介 文春文庫 私はこの話を、映画から入った。ハスミンこと蓮実聖司を演じる伊藤英明は素晴らしいと思う。今でも、指パッチンをしながら笑みを浮かべてこちらを向く伊藤英明の顔が鮮明に思い出せる。悪の教典が観たいというよりは、蓮実聖司を演じる伊藤英明を見たくて何度も映画を観ているのかもしれない。定期的に観たくなるのだ。 さて、映画の話はそこそこにして。 ふと、小説を読んでいないなと思い手に取った。ただ、タイトルと内容がアレなため堂々と外で読むのは憚られる。 映

          悪の教典

          私の家では何も起こらない

          私の家では何も起こらない 著:恩田陸 メディアファクトリー 意味がわかると怖い話みたいだな、と思った。 本当にあった話なのか、はたまた小説家による話なのか。 この家には、主人公が住む以前にも、女性の小説家が何人か交代で住んでいたこと、話によって書き方が違うこと、最後に「あたしたち」が強調されていたことから、Oの中に何人も小説家が憑依?または意識が主人公に流れ込んで…それぞれの小説家が物語をひとつずつ書いたのではないかな、と思った。 (読み違いをしている可能性もあるので、あ

          私の家では何も起こらない

          罪の名前

          罪の名前 著:木原音瀬 講談社 なんてものを読んだんだ。いい意味で。 これは個人的には好きだけど、人には勧められない本第一位かもしれない。 後味は良くない。サイコパスと呼ばれるだろう人たちの物語が4つ。 悪意のある嘘を悪意と思わずに吐き、自分にとって都合の良い方に塗り替える人。自分の尊厳のために嘘をつき、その嘘は自分の中で本当のことになっている人。自分の欲望を達成するために一番大切な人を犠牲にする人。とうてい理解し難い性癖の持ち主。 自己中心的な考えに偏っている人たちの

          罪の名前

          明日の朝食

          明日の朝食 著:椰月美智子 角川書店 「ユウ」という名前の息子を持つ母親たち。ユウたちに共通するのは名前の響き、家族がいること、男性だということ。家庭環境は比較的裕福な家庭、貧しい家庭、兄弟のいる家庭など様々。「優」「勇」「悠宇」それぞれ想いをこめてつけられたのだろう。しかし悲しいかな、この中で名は体を表していたのは「勇」のみだったのではないか。 終始、誰が冒頭のことを行ったんだろう。と思いながら読んでいた。 誰かが、ユウを虐待しているシーン。相当母親は思い詰めていて、そ

          明日の朝食

          エミリの小さな包丁

          エミリの小さな包丁 著:森沢明夫 角川書店 とにかく味のあるおじいちゃんが素敵で、こういう家で一夏を過ごしたいなぁと思う物語。 和室、風鈴、畑、海。レトロな雰囲気が表紙からも伝わってきて、こういうのがスローライフというのか。好きな人にはたまらないだろうと思う。 主人公は、自分に自信がないうえに、何かを持っている人に強烈に惹かれる節がある。上司に関しても、「こんなにすごい人が自分と付き合ってくれているだけでありがたいこと」と自分を卑下しているほど。 きっと、直斗さんや京香さ

          エミリの小さな包丁

          向こう側の、ヨーコ

          向こう側の、ヨーコ 著:真梨幸子 光文社 誰にも予想がつかない、斬新で残虐な犯人にしたくて彼を選んだのだろう。しかし、それにしては描写が少ないし、あそこまでの犯罪を行う理由に納得がいかなかったし、彼のセリフだけ、作られた感が否めず違和感があった。厨二病、というのだろうか。 彼は、汚い大人たちを粛清するのは…と考えた時に出てきた人物なだけだったのでは、と考えてしまう。だって、文章の中で彼に関する情報があまりに少ないから。 だから、犯人として出てきた時には驚きと同時に困惑した。

          向こう側の、ヨーコ