現代遊戯王は競技として面白くなった

皆さんこんにちは
最近、noteで遊戯王の記事を多く拝見するようになったので、気になったものや面白い記事を取り上げる事も増えました。
そんな中、恐らく私と近しい世代から遊戯王を見てきたひめかえっくすさんという方がこのような記事を書かれておりました。

要約すると、遊戯王のゲームスピード高速化等に伴い取り残された人達が、
ゲームを楽しめなくなって来ている事を憂いてらっしゃるのと、そんな無理して追いつこうとしなくていいんだよって話でした。

遊戯王が好きだからこそ書ける話ですね。私は不覚にも愛を感じてしまいましてね、さっそくいいねを・・・って押してるの私だけかい!

前置きはこれぐらいにして、実はこの記事の中で、このような内容が書かれていました。
・昔は先攻制圧っていっても1妨害ぐらいだった
・今では分からな過ぎて分からん殺しされる
・でもぶっちゃけ昔も先攻制圧はあったし、今なりに酷かった

そう、遊戯王ゲートボールなどと揶揄されたクラシックデュエルにおいても、奴らは居たんです。

2025年においても宇宙最強カードの一角

或いはショックルーラー
或いはスターダストドラゴン/バスター
ショックルーラーなんてプレミアム殿堂入りして二度と帰って来ません。

兎も角として、かつての時代より、高速化、多様化の進んだ現代遊戯王を私は好意的に捉えています。
それは対戦ゲームにおいて、運用素というカードゲームの逃れられない宿命はありつつも、かつてない程にそれらをデッキビルド力のレベルアップにて補えるようになってきたからです。

例えば先述のスターダストドラゴン/バスターですが、
登場当時、毎ターン折り返しで万能無効破壊が逃げながら撃ち込まれる盤面を捲れるデッキはほぼ居ませんでした。
1枚リソース切って退かせて、地道にライフを削り切れるかのレースです。
分の悪すぎる運ゲーをダラダラとやらされます。
もちろん相手が除去札など無ければ、マシュマロン一体で粘ることもできますが、ゲームとして迫力があるのかといえば、大変地味ですし苦痛です。
何せイニチアシブとられたままずーっと運ゲーでトップ頼みですから。

それが今や、壊獣やチェーン不可の禁じられた一滴や超融合などが使いやすく、サクっと対応できますし、1妨害程度なら乗り越えて一気に倒しきる事が可能なテーマが非常に増えました。
何よりこの手数の多さというのが、当時数の少なかったテーマ同士の結びつきに関連したサーチや回収を多用する事で起こるコンボに起因しており、昔よりも遥かに手札事故が起こりにくく、カッコいいコンボで豪快な盤面形成が可能になったうえ、後攻側は捲り札の応酬の果てに最後の1枚、針の糸を通すように発動したコンボ始動パーツから、怒涛の大逆転を決める事も起こるようになりました。(実際世界大会で起きました)

もちろんそういった手数の応酬に追いつけなくなったテーマを愛している人達には面白く無い話でしょう。
でも待って下さい。
その昔の環境って、そんなに良いモノでしたか?
遊戯王がつまらないって感じるのは、爆裂ソリティアされてる間の、無抵抗にやりたい放題されてる手も足も出せない無力感とかじゃないですか?
でもそれだと、もっと不快指数の高い魔鍾洞ロックとかスキドレや特殊召喚ロックのメタビートとか大昔からありましたけど、ずーっと不快でしたよ。
自分の組んだコンボで正面から相手を打ち倒すチャンスというのは、今の方が遥かに大きいなと感じています。

私が昔大会に出場していた頃は、アナザーネオスをデュアルスパークさせるアナネオビートと遭遇していた時代です。
私の使用デッキは、長らくXセイバーでした。
私のスパーリング相手の友人は、魔轟神とインフェルニティ(金持ち!)のデッキを所有しており、仮想的はシューティングクェーサードラゴン並びに煉獄龍オーガドラグーン+インフェルニティバリアです。
もうバチクソ強くてですね、テーマ内だけじゃどうしようもなくて、中継点をなんとか潰すカードのエフェクトヴェーラーや強制脱出装置が命綱でした。

その時私はいつも思っていました。

「この勝ちはXセイバーが強かったんじゃない」
「強制脱出装置が強かっただけや」と。

確定サーチもできない汎用罠に頼り切りでした。
相手のデッキ理解を深めて、急所に撃つという妨害の使い方の上手さこそ磨けれど、それはXセイバーじゃなくてよくね?という話です。
よく「手札誘発は現代遊戯王の後攻での参加券」等と揶揄されますが、そんなもん10年以上前から似たようなもんでした。
エフェクトヴェーラーや効果的な汎用カード引けてなきゃほぼ詰みでした。
何なら強制脱出をEXカード対策に入れていましたが、割と層の厚いアナネオビートには全然効きません。パワーラインが今より低いせいで、ネクロバレーで制圧してくる墓守なんてのも悪質さが際立っていました。

今は違います。

手出しで2体モンスターなんとか出力できればかなりの事が出来るデッキが殆どです。
想定する相手デッキの対策さえ出来ていれば、誘発で食い下がる、対策カードで捲るといった勝ちの目が出てきます。
古すぎてカードパワー自体が足りない事もあるでしょう。
そういう時期は、他デッキを握って「勉強」するのだって大事だし、楽しいものです。
遊戯王ほど似通ったカードテキストが無く、デッキごとに千差万別の動きをするカードゲームを見たことがありません。
時代に合わせたデッキを楽しんでください。
そうこうしている内に、ターミナルカード最弱の王だったジェネクス宜しく、ヤケクソな強化を受けて環境に殴り込んで来るテーマだってあるはずです。
だからそれまで、強いと言われるデッキの強さを感じてみましょう。
もしかしたら、それで好きなカードが増えることだってあるかもしれません。

そして負けたら全力で悔しがればいいんです。
外面はさも紳士ヅラで「対戦ありがとうございました。お強いですね!」と言いながら、心でブチギレて「次は勝つ!」で良いと思います。
別に負けたからって死にゃしないんですから。
今の遊戯王は、「次こそは勝てる」可能性が高いカードゲームなんです。

ご一読ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!