企画と私 vol.5「世の中に、『自分』という視点を加えていく。」金子 大誠
豊かな大地からおいしい作物が生まれるように、豊かな人生からおもしろい企画も生まれるはず。そんな仮説のもと企画人が企画人たる所以を、ワークだけでなくライフ面から紐解いていく連載「企画と私」。
第5回目は、キカクラブ編集部、現時点最年少、日々デジタルマーケティングに勤しみ、俳優の菅田●暉に似てなくもなくなくない?と噂される金子大誠さんです。
いつも、『人がやっていない方』へ進んできた。
ーいきなりですけど、金子さんにとって「企画」ってなんでしょう?
それって最後に聞くやつじゃないすか…?笑 そうですね…
「人がやってないことをやる」とか
「自分がそこにいたからこそのアウトプットが産まれるもの」
みたいなことですかね。
なんか普通だよね、変わらないよね、みたいなものにはなかなかモチベーションがわかない気がしています。
ーそう考える理由やきっかけってあるのでしょうか?
高校の部活が原体験だと思います。
中学まではずっと水泳をやっていて、オリンピックに出たい!
と思っていた時期もあったのですが、入った高校にはプールが無く…
そこで入ったのが「山岳部」でした。
ー山岳部!いきなりジャンルが変わりましたね。
はい笑 新しいことが好きだったし、たぶん負けず嫌いなところがあって。
他のスポーツだと、もっと早くから始めている人が活躍するんだろうなと思って、山岳部であれば周りも高校から始める人が殆どなので活躍できるかなと。
そこでクライミングにも出会い、結構いいところまでいけて。
人がやっていないこと、新しいことにチャレンジすることで
金脈みたいなものにぶち当たることがあるという経験をしました。
ー新たな道へ進めた訳ですね。その後もクライミングを…?
いえ…笑 大学時代は新たなチャレンジとしてアカペラをやってみようと。
そこで挫折という訳でもないんですが、思うようにいかないことも経験して。。2年目あたりでフェードアウトしてしまいました。
新しければ何でもいいわけじゃなくて、無理なものもあるな、ということに気づきましたし、だからこそ絶えず何か探し出す活動をし続けなきゃいけないんだとも思いました。
自分の『アウトプット』が世に出る楽しみ
ーそんな金子さんが選んだ広告業界。何か理由があったのでしょうか?
ふと世の中に「アウトプット」を残したい、と思ったのがきっかけですかね。大学は理系だったんですが、自分が設計した車、ロケット、ロボットとかが世に出ることが面白いと思っていました。でも大学で実際にやる事って、ネジの制作とかエンジンの設計図とか基礎的な部分が多く、その重要性もわかってはいたのですが、自分のやりたい事とのギャップを感じていました。
その時、他に何かないかと思ったときに、広告というものに興味が湧いて。
わかりやすく心に響く表現=企画やコピーというものを考える仕事をしてみたいと思ったんです。
ー自分で何か表現を作る事がしてみたかった?
やっぱり、自分が手がけたアウトプットが世に出ていると嬉しいというのがあります。「自分がいたからこそ産まれた!」みたいな。
ちょっと前までスパイスカレーを作るのにハマっていたことがあります。
当時はまだ流行っていなくて、人がやっていないことを!と思って始めたのですが、カレー作りも、色々な材料自体は世に存在するものですが、そこに自分の発想やエッセンスが加わることで、新たなアウトプットができる感覚
があって、とても楽しかったです。
ー俺というスパイスを加える、みたいな
いや笑 そこまで言ってないです笑
スパイスカレーはその後ブームが来ちゃって、途端に冷めちゃいましたが。。
仕事においても、自分じゃないとできないこととか、自分がいたからこそ産まれたアウトプットみたいなものを作っていきたいと思っています。
今の部署はデジタル関連ですが、企画会議などではなるべくデジタルっぽくないアイディアを出そうと思っていたりします。
あと、スパイスカレーにハマった時に、カレーに合うということでビールも勉強したいなと思って、今はクラフトビールを飲み比べしたりしています。
クラフトビールも毎回発見があって面白くて。もう結構流行っているジャンルではあるのですが、自分ならではの視点を入れることで新たなものが作れるんじゃないかと思ったりしています。
ービールに可能性を感じていると?
そうですね。
ービールを自分の手で作ってみたいと?
え、、あ、そうですね。ビールを作っている「その道のプロ」ってたくさんいると思うんですけど、あえて外様の人間ができることが無いか?ビールという対象物に対して、『自分という視点』をいれたらどんなものが産まれるか?みたいなことはドキドキします。
ーじゃあ、ビール作りましょう?
え?
ー金子クラフトビール企画始めましょう。
え?はい!
というわけで、自分ならではのアウトプットを目指す金子さんの新たなチャレンジ…
「金子クラフトビールプロジェクト」
を始める事となりました。
ビールに可能性を感じる金子さんが、ビールの歴史や本質を学び、様々な先人たちからビールの魅力を教えてもらい、金子のエッセンスを加えた、今までにない、まったく新しい、オリジナルのクラフトビールを一から作ってしまおう!というプロジェクトを、北海道キカクラブの1コーナーとしてスタートします。
今後の展開に、ご期待ください!
(ライター:瀨川修平)