阿伝集落ビーチクリーン
2022年11月15日、サンゴ研主催で喜界島・阿伝のビーチクリーンを実施しました。
日時:2022年11月15日(火)7:30~1時間程度
場所:喜界島阿伝、泊浜
主催:喜界島サンゴ礁科学研究所
参加者:合計16名
回収量:計180㎏
奄美群島国立公園に指定されている阿伝集落は、サンゴの石垣の美しい集落景観で知られており、その目の前に広がる海がとても魅力的です。一方で夏場から秋にかけての台風や東風で海が荒れ、多くの漂着物が打ち上げられるほか、時には集落まで高潮が押し寄せることもあるそうです。そんな阿伝集落のビーチを清掃していきます。今回は環境省のグリーンワーカー事業の一環として行われました。参加者は島内からの有志の方々、サンゴ研のスタッフ、そしてサンゴ研とつながりのある株式会社フロンティアコンサルティング様の社員の方々にお越しいただき、合計16名で活動しました。平日の朝7時半からと、厳しい時間帯ではありましたがお集りいただいたみなさんありがとうございます。
今回のビーチクリーンを企画したのはサンゴ研のインターン生である湊杏海さん。ビーチクリーンの道具の準備や企画、ボランティア申請などを担当してくれました!
さっそくみんなで1時間という時間を決めてゴミを拾い集めていきます。こちらがビフォーの写真。ゴミが散乱しているのが目につきます。ゴミもそうですが、軽石も大量に打ちあがっています。もう目が慣れてしまっているのが恐ろしいです。
もくもくとゴミを拾うこと1時間。拾っても拾っても終わりが見えてきませんでしたが時間内でだいぶ綺麗にすることができました。気づけば参加者のみなさんの頑張りでたくさんのゴミが集まっていました。
後日、喜界町クリーンセンターで計測したところ、約180㎏の重さでした。
こちらがアフターの写真です。ゴミがないと何となく広く感じるような気がします。厚い雲に覆われ、天気はあまりよくありませんでしたが、海はとても穏やかで気持ちの良い朝を過ごすことが出来そうです。
さらに今回のビーチクリーンも湊さんの発案で漂着物調査を実施しました。ペットボトルを対象にしてバーコードから国を調べ、発生源の割合を調べていきます。どこの国が多いでしょうか?
結果は以下の通り。
ラベルのないペットボトルが59%と圧倒的に多いですが、ラベルのあるものの中では中国が32%。その後日本やベトナム、マレーシア、フィリピンなどが続きます。これまでの調査でも喜界島に流れ着くゴミは中国が多くの割合を占めていました。さすが大国。ただ、ゴミが多いからと言ってその国が悪者と考えるのではなく、日本のゴミは海流に乗ってアメリカの方まで流れているという話も聞きます。海洋ゴミの問題は本当に奥が深いなと思います。
そして毎回のちょっとした楽しみがレアな国探し。今回はいつも見られるアジアの国以外にパキスタンのペプシが1本ありました。バーコードにある頭3桁の896というのがパキスタンのコードです。どうやって流れてきたのでしょうか?インド洋からはるばる流れてきた可能性もありますし、輸入品が近海で捨てられた可能性もあります。海の向こうに想像をめぐらすのも楽しいですね。
そして最後は参加者のみなさんで記念撮影!
今回の
「今回のビーチクリーンにご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
最初のインタラクションでは、説明が足りないなどの反省もありましたが、参加者の方々に熱心にごみ拾いをしていただいたおかげで沢山の漂着ごみを回収することができました。ペットボトルの原産国調査では中国からの漂着ゴミが多く、ごみ全体の中ではプラスチック製品の欠片やペットボトルが大部分を占める印象でした。今後も継続的にビーチクリーン活動を実施していければと思います!」(湊杏海)
湊さん、運営お疲れ様でした。そしてご参加いただいた皆さまありがとうございました!サンゴ研では今後も継続的に海岸清掃を実施していきます。ご都合が合えばみなさんぜひ一緒に活動していきましょう!
(文責:椛島)
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