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データはレンゲ畑の夢を見る
ミンミンゼミとツクツクボウシが鳴く庭に立つ。そこに雪を降らせてみた。ひらひらと舞い降りる雪を手で受け止める。ひんやりとした感触が感じられる。夏の気温の中の雪は不思議なものだ。真冬の気温にしてみた。黒い上着を羽織り、袖で雪を受け止め、その雪に目を凝らす。ああ、ちゃんと結晶が見えた。これは当たりのデータだ。私は満足して元の夏の庭に戻した。
コンタクトの申請がある。見れば夫の二号さんだ。承認し
ある日のフレンチコース
海沿いのビーチに建つホテルに泊まった。午後三時頃から六時頃までビーチで過ごす。そこは夕日や朝日が見える景勝地ではないが、移りゆく空模様、海面の反射するきらめきの変化があり、初秋の太陽の優しさも加わって、美しく過ごしやすかった。
あまり遅くまで開いていないというホテルのレストランで、早めのフレンチコースの夕飯となった。伊勢海老を使ったコースだと聞いていた。「おひとりさま二つ使ったコースとなりま
たまに死にたがり、書き散らす
一般的にはそれほど悲惨でもない境遇の私はそれでも死にたがりだ。
子供の頃は何とか大人の言うことを聞き、それでやれば出来るのかと言えば、中の下とか下の中とか下の下とか。聞き分けの良い子供は大抵不幸だ。少しとか大変とか、加減はそれぞれだが、聞き分けを住み着かせた宿主は後でえらい目に合う、と思うけれどもそんなものは人それぞれなので、えらい目の加減も知るものか。
何とか普通になろうと目立たずやろうと、群衆