小説|ピリオド case4
息子は優秀だった
18歳最短ルートで国の特化試験をパスし職務についている
私は歯科医として働いていたが虫歯にならないキャンディーが発明され、歯医者の需要は激減、給料は減り、歯のメンテナンス営業を兼ねた往診に走り回る生活となった
家族には苦労をかけた
妻は結婚した当時、こんなことになるとは思っていなかっただろう
息子は私が不甲斐ないせいで子供の頃はいじめられていた
しかし私は見て見ぬ振りをして少しでもお金を稼ぐため仕事だけをした
気づけば息子の給料は最初から私の半年分の給料を