「これを選んだ日から全てが変わったね」 成人式から帰宅し、振袖を脱ぐのを手伝ってくれた母がそう呟いた。 振袖を選んだあの日、母に自傷行為がバレた。 どんなに暑くても必ずカーディガンを羽織り、制服のYシャツは長袖を捲る方がなんかオシャレみたいな風潮に助けられ、半袖を着なくても良いバイト先を選んだ。 切る場所は7分丈で隠れる範囲だけ、と決めていた事もあり、そこそこ自然に隠せていた(と信じたい) そんな自傷隠しを徹底して数年、母と振袖を選びに行ったあの日、最悪の凡ミスをかました
妻が自殺した と検索した。 遺された男性のブログにたどり着いた。 私が自殺したら旦那は死ぬより辛い気持ちになるから。 この一点だけで何とか生にしがみついてきた。 でももう全部いやで。無になりたいけど、無に『なる』時点でそれは『在る』のか？とか考え出してもう〜終わり終わり散れ散れ！ 最悪なんだよ。うち懸垂機あんの。旦那が買った結構しっかりしたやつ。 あと2年前のあたしがなんかAmazonで縄買ってんの。買った覚えないのに縄届いちゃったの流石に幻覚であってほしかった。 でも
精神科の日が近付くにつれどんどん具合が悪くなる。原因は明らか。父が送迎すると言って聞かないから。 もう勘弁してよ。解放してよ。もう嫌だよ。 当てつけのようにまた懺悔ムーヴするんでしょ。お前らいつもそう。懺悔してヨシヨシされたいならせめてわたし以外の人にして。 「お前には本当に辛い思いをさせた」ってあと何回聞けばいいの。わたしはあと何回「お父さんたちのせいじゃないよ」って言えばいいの。 どこまでわたしを使って心をヨシヨシしたいの。ていうか今辛いのはお前らのせいだが。 もうや
口紅がだいすき。 わたしの唇は血色が悪くて基本白い。別に体調不良でもないのに「具合悪いの？」と聞かれ続け早20何年。 唇が分厚くて色がないから変に悪目立ちしてずっとコンプレックスだった。 初めて買った口紅はちふれ。 山口小夜子が永遠の憧れでどうしても赤い口紅を塗ってみたかった。コスメの知識皆無の15歳は真っ赤な口紅をレジに持っていくにも勇気が要った。 お会計という最難関を突破して帰宅したわたしは早速鏡の前で口紅をくり出した。昔ママの口紅をくり出したまま蓋をしてよく怒られ
過去に縛られてる。わたしを形作るもの全てを壊したい。 わたしを壊してわたしをやり直したい。 自分の足枷を壊さないと生きられないからわたしを壊したい。 わたしの中の全部壊してもう一度つくる。 わたし自身を壊してもう一度わたしを作り直す。 それができたらどれだけ救われるだろう。 たとえ両親が死んでもこの枷は外れないんでしょうね。縛られた。 頭の中が「終わりたい」でいっぱいになってて、でも本当の望みは終わることじゃなかった。 わたしは始まりたい。ちゃんとわたしの人生を生きてみ
