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「大きな家」を観て
こんにちはきーなです。今年初投稿ですね。
という訳で今回は私がこの間観てきた「大きな家」という映画の感想を少しお話しさせて頂きたいと思います。
あらすじ
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まずは簡単なあらすじから話させて頂こうと思うんですけれども。
場所は都内のとある児童養護施設。
児童養護施設ってのは事情により家庭での生活が困難になった児童の方達が代わりに社会的養護を受けながら生活を送る施設となっております。で、この施設での児童の方達や職員の方々の生活を記録した映画という感じです。
まぁ、映画の中で何か特別なイベントが起きたり凄い感動的なドラマがあったりする訳では無いんですけれども。
私達の様に児童養護施設での生活の経験が無い人達からすると結構非日常的な空間に見える人が多いと思います。(勿論それとは別に普通の家とあまり大差ない様なシーンも多く見れます)
映画では年少の児童から年長の児童へと順にフォーカスを当てていきまして、それぞれの児童に近い視点から児童養護施設の日常の生活を写したり、偶にそれぞれの児童の方がポロッと自身の身の上を話すこともあります。
それぞれの児童にはやっぱりそれぞれの年齢によって楽しみとか悩みとかが沢山あって、勿論その中にもその世代共通のものだったり児童養護施設特有のものもあったりする訳です。
感想
(なんかあらすじが下手くそやな。)
という訳でこの辺から私の感想を稚拙なものですが書かせて頂こうと思います。
実はわたしは結構自分の思うことは難解ななりにも一応の言語化は楽にできるタイプなんですけども、この映画はかなり言語化に苦戦した気がします。
それにも多分事情はあるんでしょうけど、でもなんで言語化できないのか理由を考えた末に一番しっくりきたのは多分それ程自分が言語化を求めていないという説です。
さっきも言ったようにこの映画って別にストーリがある訳ではないので。作品を観る上での軸みたいなものを見る側のひとが結構自由に設定出来るんじゃないかって思うんです。実際ちょっと感想を調べてみても施設について書いてる人、児童の方について書いてる人、自分の今の生活を見つめ直してる人…結構多様です。
で、僕はどっちかっていうとその映画を総括して何か一個感想を言いたいタイプなんですよね。でもこの映画でそれが出来るかっていうと、映画に出てくる児童の方は撮影している時以外も当然生活を送ってて、映画ではあえて触れられていませんでしたが過去に事情があったりして、でもそれだけがその人達のアイデンティティじゃなくて…って、何人もの人の人生ごと総括することになるんじゃないかって気がして。
とても貴重な映画を観せて頂いたっていう意識はある一方で、でもこの映画だけで全てが分かった気には絶対なっちゃダメだなと。
だから自分は感想みたいなのを言語化することが出来なかったんだと思います。(勿論それはそれとして個々のシーンを見て思ったことや考えたことはありますよ。)
だけどこの映画を観て「何か自分にできることはないか」とか、「自分がやろうとしていたあれをやってみよう」とか。そういう衝撃を受けたのは事実あるのかなと思いまして。実は僕も児童養護施設ではないのですが少し近い性質を持った所をYoutubeで継続的に取り上げていこうと思っていたんですけど。やっぱりデリケートな部分も当然あって。(なんか昨日ネットニュース見たら今後タイムリーな話題になるかもしれなくてビビってたり)そんな折にこの映画が公開されまして。なんか「自分なりに行動した方がいいんじゃないかな。」と思えたのとか考えるとやっぱり観て良かったなと思いますし、単に児童養護施設について知見を得るだけじゃなくらそういう日々生きていく上での勇気みたいなものをこの映画を見てもらうって人も結構多いんじゃないかなって思います。
余談
とまぁ、ここまで「大きな家」についてお話しさせて頂いた訳ですが。
私は現在東京在住なのもあって結構映画館は1、2駅間隔である感じなんですけど、この映画に限って言えば調べたら新宿か立川か池袋しか都内で上映館が無いらしくて。で、上映時間も限られているのとかもあって僕はIKEAとららぽーとのある立川のkinoって映画館で見させて頂きました。
上映されていたシアタールームは二十数席の小さい部屋で、みんな正月だし終わるの5時とかの回だからあんま人居ないかなと思ってたら意外と半分以上埋まってましたね。
で、最初はみんな少し意気込んで観てた感じがあったんですけど、映画が進んで普通の日常が流れていくにつれ少しずつ小さくですけどふふっという声が後ろから漏れてきたりして。観客の人達が児童の方達を(特に年配の方になるにつれて)見守る様なあったかい雰囲気をなんとなくですが感じれたのは他の映画を観ている時にはあんまり無い感じだったのでよかったですね。勿論声を漏らしたりするのが鑑賞マナーとして適切かと言われるとちょっと人によって反応が違うとは思うのですが。
上映後に廊下の方に出ると今上映中の映画に関するスタッフさんの感想が書かれたカードとか、新聞の切り抜きなんかが壁に貼ってあってそれも更にこの映画にに対していろんな形で関わっている人々の暖かさみたいなのを感じられてよかったですね。
僕も含めて普段100席より規模の小さなシアタールームで映画鑑賞する人ってそんなには多く無いと思うんですけど、そういったちょっと小さな映画館で映画を観るからこその楽しみっていうか。そこでしか感じられないものってやっぱりあって。
でもそういう魅力が感じられる映画館さんって今回行ったkinoさんみたいに大きな会社(この場合木下グループ)の協力とかを受けてやってる所ばっかじゃなくて。そうじゃ無いところってやっぱりずっと続いてくかと言われると分からない、というか現に老朽化とかで閉めちゃうところが都内の結構いいとこの館でもあるくらいなんですよ。
だから是非みなさん少し小さなシアタールームの映画館っていう物にもこの映画を観に行くついでに興味を持ってもらえたら万年にわか映画好きの私的には嬉しい次第です。(余談長っ)
「大きな家」をご覧になろうと思ってくださった方へ
ここからはもしこの記事を読んで「大きな家」を鑑賞したいと思ってくださった方には必ず聴いて頂きたい部分なのですが、
「大きな家」の本編では実際に児童養護施設で暮らされている児童の方達が顔を出し、実名で出演されております。
映画館でもお手紙が渡されると思いますが、映画鑑賞後に出演された児童・職員の方々のプライバシーの侵害や、誹謗中傷、ネガティブな発信はお辞めいただくよう私の方からもお願い申し上げたいと思います。又、映画に登場する児童養護施設も都内某所にある実在する施設です。もし近隣にお住まいの方々だとしても、SNS等の場で施設の詳しい住所や施設名・施設の生活の様子などを発信されることはお控えください。この映画に登場する方々は、映画が公開されてある間も、公開が終了した後も、児童養護施設やその他の場所でその後の生活を送り続ける方達です。
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もちろん、ポジティブな意見や、自身の身の上と重ねて感想を述べられることは公式にもOKされていますし、私個人としても様々な考えに触れられて映画への理解をより深められて嬉しいですので、そういった感想は積極的に発信してくださるとありがたいです。
あとは上映映画館については、都内でも3ヶ所のみという様に他の映画と比べると場所が絞られています。以下に全国の上映映画館が書かれて画像と、地域から絞り込めるサイトのリンクを貼っていますので、是非ご活用ください。
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又、この記事では触れなかった情報や、監督の竹林亮さん、企画・プロデュースを担当された齊藤工さん、主題歌「トンネル」を歌われたハンバートハンバートのお二人をはじめとした、様々な著名な方々のコメントを映画の公式サイトで見る事が出来ますので、是非映画ご鑑賞の前後に一度訪問されると良いと思います。
という訳で今回はこの辺で。ではまた。