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臨床研究を最短で行う方法②

いつも記事をご覧いただきありがとうございます!臨床研究の記事に味を占めたので、Part2をお届けします。…すいません、またメンタル論です。前回同様、後方視的研究を想定しています。

前回の記事はこちら↓
(おかげさまで、私のnoteの中でダントツで♡が多いです!感謝です👍)

さて、「研究を始める上で最も大事なこと」は何だと思いますか?あくまで私見ですが、失敗するリスクを可能な限り減らすことだと考えます。

では、具体的にどうすれば失敗のリスクを減らせるでしょうか?

今回の記事では、意識すべきポイントをいくつかご紹介します。研究初心者の方に役立つ内容を目指しましたので、ぜひ参考にしてみてください!


研究に取り組む姿勢:自分で道を切り開く覚悟を

「最初なんてダメで元々」ではなく、「必ず形にしてみせる」という強い気持ちで臨むことが重要です。研究の成功には、他人任せではなく「自分1人でも必ずやり抜く」という覚悟が必要です。この姿勢があって初めて、周囲からのサポートを引き寄せることができます。誰かに頼るだけではなく、自分の力で一歩を踏み出すことが、成功への最初の鍵です。

まずは単施設、単部門

もちろん多施設、多部門で研究をやりたい気持ちはものすごく分かります。しかし研究に関わる人数を増やすと、それぞれの専門科が必ず意見を挟んできます。真っ当な指摘でも、施設間・部門間で板挟みになってしまうことがあり、研究がストップ、、なんてことになりかねません。指導医の力量にもよりますが、まず1回成果を出して研究に慣れるまでは単施設・単部門の研究が無難だと思います。

避けるべき指導医は避ける

指導医によっては研究そのものが破壊されたり、メンタルを損ねて他の仕事に悪影響を与えたりしかねないため、ここではいくつか避けるべきパターンを紹介します。

クラッシャー上司

「クラッシャー上司」とは、研究の進行を意図せず破壊するような指導者を指します。具体的には、無理なスケジュールを押し付けたり、方向性を頻繁に変えたりするタイプです。彼らの下で働くと、研究がまとまらず、時間や努力が無駄になりがちです。

周囲を否定ばかりする人

周囲を問題視したり否定したりばかりする指導医は、常に他人の意見や努力に対して批判的な態度を取る傾向があります。一見、周りをこき下ろしていて優秀そうに見えますが、経験上たいてい周囲ではなく本人に問題があります

メンタルが不安定な人

メンタルが不安定な指導医の下では、コミュニケーションが困難になりやすいです。感情の起伏が激しいため、的確なアドバイスを得られなかったり、突発的な怒りや不機嫌に振り回されたりする可能性があります。


環境によって難しいこともありますが、これらの指導医タイプを避けることで、研究の進行やメンタルヘルスに悪影響を及ぼすリスクを減らし、研究をスムーズに進めることができます。

ゴールをどこに設定するか


研究のゴールは、テーマのインパクトや自身の実力だけでなく、指導医の業績や環境も考慮して設定することが大切です。目安としては「ついた指導医の最近の業績より少し下」を狙うのが現実的です。たとえば、原著論文や国際学会発表を行っている指導医なら国内総会を、国内総会レベルの指導医ならまずは国内地方会を目標にすると良いでしょう。

なぜなら、多くの場合、指導医は「自分を超えられるとなんとなく嫌」と感じるため、結局肝心の場面ではサポートが得られなくなる可能性があるからです。場合によっては、”表面上は協力しても実は応援していない”ケースもあります。

無理に高い目標を掲げるよりも、着実に達成可能なレベルからスタートし、次のステップで目指すべきゴールを引き上げていく方が、結果として成功率が高まると思います。

まとめ

研究において最も避けたいのは「お蔵入り」です。たとえ小さな成果でも、研究を完遂し発表までつなげることで、次のステップへ進むための自信と実績が得られます。特に若手医師にとって、成功体験はモチベーションを維持し、研究の楽しさを実感する重要な要素です。無理に大きな目標を追わず、着実に達成可能なゴールを設定することが、研究を続ける秘訣だ思います。

オススメの本

・以前紹介した原先生の著書。臨床研究を始めた時に読んだ本で、今でも読み返しています。

・同じく原先生の本。実際に後方視的研究に取り組んだ先生の体験談が対談形式で紹介されています。

・統計ソフト「EZR」の使い方を学べる本
最初から難しいことをしてハードルをあげるより、これくらいスピーディーに読める本がオススメです。1日30分程度の学習で、タイトル通り12日で使えるようになります。

今回の記事はこれでおしまいです。
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