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ブラジル人を魅了するjabuticaba

ブラジルには多くのソウルフードやソウルフルーツがあります。jabuticaba (ジャブチカーバ)も間違いなくそのうちの一つに入ります。私の住む州ではとりわけその愛が強く、私の住む街の近隣にこのjabuticaba にちなんで名付けられた街があったり、この果物の絵が紋章に入っている市があったりします。

jabuticabaはどんな果物?


jabuticabaはブラジルの先住民族Tupi族の言葉で『亀("jabuti")のいる場所("caba")』という意味で、古くから南米に自生する果物です。幹に直接巨峰のような丸い実が複数成り、見慣れない私は初めて見た時、幹にイボが大量発生したような異様な感じがしてビックリしてしまいました。見た目がグロテスクで生理的に受け付けないと言っていた日本人在住者もいました。
しかし食べてみると甘酸っぱくてとてもおいしいです。味は例えると爽やかな、でも少し癖のある葡萄のようなものです。この味に病みつきになるブラジル人が多く、ブラジル人たちはこの収穫時期を熱狂的に迎えます。(下の写真はポルトガル語版のjabuticabaについてのWikipediaより)

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盛大に祝われるjabuticaba の祭り


私の州のある街では毎年収穫期の11月中旬あたりに盛大なjabuticabaの祭りがあります。そこではjabuticabaの果実や、その料理や加工品の販売はもちろんのこと、有名シェフの料理ショーや音楽家や美術家などあらゆるジャンルの芸術家が何百人も集まり、その祭りを盛り上げます。下の動画は去年のその祭り様子です。(祭りの主催団体が公開している動画です。)
https://youtu.be/GTtKVXL_IiQ
私も3年前にこの祭りに行ったのですが、音楽にダンスにと、美しいものや楽しいものが溢れかえりそうなほどわんさかと集まって特別な高揚感に包まれていました。そんな中、来場者はこのjabuticabaの果実とそのお菓子、ジュース、酒、そしてjabuticabaを用いた創作料理などを堪能していました。わが家は小さい子連れで長居ができなかったこともあり、残念ながらjabuticabaのアイスしか食べられなかったのですがこの特別な雰囲気は充分に楽しめました。

今年のjabuticaba祭りは


あれほど幸せな高揚感に包まれたjabuticabaの祭り。コロナ禍の今年はどうなっているのだろう、と思いネットで検索してみました。すると例年通り来場者を呼んで行うことができない代わりに、オンラインで開催されていました!

https://festivaldajabuticabasabara.com.br/

上記サイトがその“会場”なのですが、昨年までの祭りの様子や料理ショー、そして多くのjabuticabaの加工商品や料理のネット注文の紹介など、さまざまなコンテンツが用意されていました。これらのコンテンツでjabuticabaが家でも存分に楽しめるよう、そして販売者には良い宣伝になるよう、意図されていて、とても前向きで素敵な企画だなあと思いました。

まとめ

生のjabuticabaは鮮度が落ちるのが早いため、例年でもスーパーなどではなかなか売られておらず、またネットでの大量の販売もなかなか厳しいかと思います。その為消費者が産地に足を運ぶ、祭りのような企画は、jabuticabaを販売するのにとても適していたのだと思います。今年は残念ながらそれができず、jabuticabaの生産者はなかなか大変な状況にあるのではと想像します。しかしそんな中でもオンラインでの祭りを企画していて、そこでは生の果実でなく、その料理や加工食品の販売に力を入れるなど、さまざまな策を講じていて、ブラジル人のjabuticabaへの愛や前向きで強かなメンタリティを改めて見たように思います。


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