問うな。踊れ。
問うな。踊れ。人生の目的などわかりはしない。自分の行為が何のためになるのか、そんなことは誰も知らない。ただ踊れ。その踊りに没入せよ。踊る時間の中にこそ、真実があるのだ。
フリードリヒ・ニーチェ
問うな。踊れ。
ニーチェは、ずいぶん昔にこう言ったそうだ。
この言葉を知ったとき、私は「え、もう言われてたの?」と、瞬間、愕然とした。これまで私はnoteでえらっそうに「動け。考えるな。まず動け。行動せよ」と散々説いてきたのに、すでに哲学界の大物、ニーチェがその本質をズバッと言い切っていたなんて。
いつも私の記事を読んでくださっている方のうち、すばらしくインテリな方からはこう言われそうだ。
「え、イトーさん、私はすっかりイトーさんはニーチェに影響を受けているのだと思っていましたよ」
知りませんでした。
しかも、私の場合は「やれ」とか「行動しろ」とか「続けろ」みたいな直接的なことを言っているがニーチェはちがう。「行動しろ」なんて単純な言い回しをしない。
「問うな。踊れ」である。
くそ〜、ニーチェ。おしゃれだなぁ〜。ニーチェはただの行動ではなく、情熱を持って「踊り」続けるように、人生そのものに没頭しろと言っている。
私はといえば、ただ日常のタスクに「行け! 続け! GO GO!」と気合いを入れているだけ。踊ってない。ニーチェは遥か彼方から私を眺めて「きみね、まだリズムが足りないよ」と言っている気がする。恥ずかしくなってきた。
それにしても、百年も前にすでに人生の核心をズバリつかんでたなんて、哲学者ってやつは恐ろしい。
私がようやくたどり着いた「行動せよ」の境地が、彼にとっては「とっくに言ったよ」という程度の話だったとは。
ぜんぶニーチェが言っているのである。
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