毎日投稿のきっかけをくれた人。
「友だちがいない」と言って泣く女の子だった。
先週日曜日の午後、わたしが保険外交員時代にお客さんになってくれた22歳の女性に会った。
彼女の苗字はウメノさん(仮名)で、私がはじめて彼女に会ったとき、彼女はまだ20歳だった。
当時、ウメノさんに対して抱いた印象は、あどけなさであり、でもどちらかというと大人びている人、という印象であった。当時の友人関係を聞いてみると、同年代の人間とは話が合わず、もっぱら年上と話すことが楽しいと言っていた。
とLINEをしてくれたのが1ヶ月前。
予定がなかなか合わなかったが、
1年ぶりにようやく会った。
ウメノさんは、この1年ですっかり大人びた女性になっていて、こだわりのブレスレットにピアス、ハートのペンダント、女性らしいサンダルというイデタチ。
1年前は何度か会っては仕事の悩みをたくさん聞いた。ウメノさんと初めて会ったのは、札幌から車で40分の街にあるファミレス「ヴィクトリア」だったが、生命保険の話は一切せず、彼女の話を3時間聞いた。
仕事があまりにつらすぎるというウメノさんは、途中でホロホロと泣いてしまって、それでも黙って話を聞いていたことを覚えている。
一緒にうーんと唸りながら、加入すべき生命保険を決めたことも、どんな保険契約だったかもしっかりこの脳が覚えている。
当時のウメノさんは、私に会うたびに元気になって帰っていった。
「イトーさんに会うので昨日の夜から、話すことをたくさん考えてきました」
と言うので、会話の最後に「話したかったことは話せた?」と聞くと、「はい、もう空っぽです!」と元気に言っていて。
このnoteで毎日投稿を始めたきっかけは、「友だちの作り方がわからない」と悩む20代前半の若者が多いことを知ったからである。
それに対する意見みたいなものを書くことで、毎日投稿をスタートした。ウメノさんがきっかけの1人といって差し支えない。
ちなみに、最初の投稿は以下の記事である。
【関連】私たちには、なぜ友だちがいないのか?
さて、このウメノさん。
どうやらこの半年ほどで恋をしているらしい。
先週日曜日の午後、
ウメノさんと会って1時間30分ほど話した。
意中の相手がいるらしい。
とても素敵な殿方らしいんだ。
札幌駅のカフェに着いて「久しぶりですね」と2人で話したかと思えば、ウメノさんは「今日はイトーさんの話を聞きたくて来ました」と言う。
私が「この1年ちょっとで、大きく変わりすぎたから時間が足りないかもね」と話すと、ウメノさんは笑ってる。
結局1時間30分のうち、ウメノさんの恋の話を聞く時間が1時間20分くらい。
と焦っていたので、焦るこたないと言って、お得意のnoteの話をして差し上げた。なんと便利なことだろう。ウメノさんは、それはもう驚いていたのだけど、でも妙な納得感があったようで。
と質問されて、2人で大きく笑った。
1年前のウメノさんは「仕事がつらい」「友だちがいない」と言って、ヴィクトリアで泣いていた。
可憐な女の子である。1年経つと表情も豊かになり、迷いみたいなものがなくなっていた。
と言っていたから「ずいぶん変わったねぇ」と伝えた。憑き物が落ちたように変わったんだ。本当に変わったんだ。
1時間30分が経つころ、この日聞いたウメノさんの恋模様に対して、私からアドバイスをしたら、また元気に帰っていった。
帰り道、ウメノさんはこう言った。
「友だちの作り方」の答えは、
先ほど引用した記事に書いてある。
答えは「困っている人を助けること」だ。
出会ったころは「友だちがいない」と泣いていたウメノさんだが、彼女の友だちは少なくとも一人、この札幌にいる。
私はウメノさんの友だちなのだ。
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