400勝投手金田正一投手のタメ 〜股関節の使い方〜
当院でも股関節痛の患者さんは多いが、スポーツでは股関節はかなり大事になる。股関節は骨盤と足の骨の関節であり、いつもこのブログで書いているねじりの連鎖のキモになる部分。
さて、以前に書いた記事 「名投手の右足の使い方」 にあるような足の使い方はピッチャー(またはバッティングやテニスなどスイング系スポーツ)では重要なんだけど、この時、軸足の足首を倒す時に、できるだけ早く、グッと倒すのではなく、むしろゆっくりとジワーーーっと倒すのが良い。
それによって、一流投手独特の「間」が生まれる。
↓ 歴代1位の400勝投手、金田正一の「ピッチングの間」
古田敦也が解説している通り、ここでのポイントは足首を倒していく動きで、ピッチャーはバッターに向かって体重移動をする。その際に、上半身は動かないということ。下半身だけで移動して、下半身だけで回転する。その後にそのネジりの連鎖が上半身に伝わり上半身だけが回転する。そしてその後に、そのネジりの連鎖が腕に伝わり、腕はネジられながらスイングされる。だから、腕は遅れてくるわけだ。
このねじりの連鎖によって生まれる下半身と上半身と腕のタイムラグを「間」と一流の選手たちは呼んでいるのではないか?
逆にこの動画でもあった通り、この連鎖を使えないアマチュア投手は1、2、3のタイミングで下半身も上半身も腕も同時に回転する。
「間」のある一流投手は、1、2、の、3と「の」が入る。
そして何度も言うが、その「の」を入れるために、
軸足の足首を倒す時に、できるだけゆっくりとジワーーーっと倒すのが良い。
1、2、のーーーーー、3と「の」の部分をできるだけ長くすればするほど、腕は遅れてタイミングをズラしやすい。
これができると、バッターのタイミングをズラせるだけでなく、筋反射をより効率よく使うことができる。
筋反射とは、脱力した筋肉が伸ばされることで、反射的に急激に筋肉が縮む反射のこと。イメージするなら、両手で伸ばしたゴムの紐を、一気に離すと、急激にゴムは縮む。筋肉もこんな感じでギューーっと伸ばされると、ギュンっと急激に縮む。これが筋反射。
なので、1、2、のーーーーー、3と「の」を伸ばすことで、より強い筋反射が使え、より速く、よりキレのいいボールが投げられる。
こういった使い方ができるようになれば、パフォーマンスが上がるだけでなく、下半身の筋肉の肉離れなども起きにくい。人間本来の筋肉の使い方で行えば、どれだけハードに投げ込みを行っても、怪我は起きづらい。
また、筋肉痛が起こったとして、このような使い方であれば、当院ではすぐに痛みは取ることができる。
そんな治療に興味のある方はこちらまで。
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