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完全栄養食品で目指せ合理的な生命体?
完全栄養食品の開発が進んでいます。誰もが知る大手食品会社によって。
私はそんな情報なんてつゆ知らずだったので少し調べました。調べてみると既に販売されている完全栄養食品はサプリ的なイメージとは裏腹に美味しそうに見えました。一食で一日に必要な栄養素の1/3を摂取できるから、それだけを三食べれば、それで完璧に生きられる、なんとも合理的です!
しかも調理も簡単なので、災害時や閉鎖空間での食料としてかなり重宝されそうです。家庭に導入すれば献立を考えるハードルは下がる。下がりすぎて、地面にめり込むくらいには!
それさえ食べれば栄養素の面ではOKなわけだから。
とはいえ、飽きが懸念されるのは事実。何を食べるにしてもだけどね。いくらアレンジできても同じものを食べ続けると飽きますよね。また、食事のサプリメント化への懸念もあるかもしれない。サプリ的に「それさえ食べればいい」「簡単だ」というキーワードには注意する必要があると思う。こういう書き方は食事を栄養供給の手段としか扱わない論調であり、「食事とはその程度のもの」という誤解を与えやすいから。
完全栄養食品が目指すのは、豊かな食が入り込んだライフスタイルということです!!
具体的には「食事における悩みを小さくして、美味しさの喜びをより大きくすること」と言い換えてもいいと思う。ジャンクフードを食べ続ける背徳感や献立を考える苦労や苦手を払拭し、人々の生活を支える。そういう理念をもっとアピールしないと、完全栄養食品はサプリメント化して、まさしく無味乾燥したものに感じられてしまう。
つまり完全栄養食品は、簡易さではなくその先にある豊かさに焦点を当てる必要があるのです!!
だけど「完全だよ」と与えられるとどうにも不自由で天の邪鬼な私は「そんなものいらない」と唾棄したくなります。
それは多分、試行錯誤する自分なりの不完全が自分らしさだと思っているから。
今食べているものが完全かどうかなんて関係ない。食事自体に心を豊かにする作用があると思っているから「完全栄養」だなんて価値観に染まりたくはない!
とどのつまり、完全栄養というネーミングに問題があるんじゃないかと思っています!