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東チベットのラルンガルゴンパ渡航記
もう何年前だろう。ラルンガルゴンパ(ラルンガル僧院)に訪れたのは。しばらくチベット自治区にも東チベットにも渡航していない。いまいちタイミングが合わないのです。
そのラルンガルゴンパ。チベット仏教の僧侶が大勢住む一大拠点です。
以前は外国人は入域できなく(潜入できた話も聞きますが公安は全部把握していたそうです。入域禁止時は避けた方が良いと思えます)、一時期、入域を解放していた時期がありました。その時期に渡航した記事です。その後、様々な伝聞を含め、中国人(外部中国人かな)を含めた外国人も入域出来なくなったと聞きます。
ある時「年越しをラルンガルで過ごそう」と思い立ち、僕は向かいました。実情はそんな大袈裟ではなく、たまたま東チベットに向かう予定だったので折角年末だしラルンガルに行こうかな程度のノリでした。
真冬の12月の東チベット。成都からカンゼ(ガンゼ)を経由し、ぎゅうぎゅうずめの乗合いバンの乗り、遥々行って参りました。途中でパスポートチェックやら通行止めとか面倒な事がありました。
最寄りの町セルタで泊まり、セルタから出ていた乗合バンで20分から30分くらいかな、ラルンガルゴンパに着きました。車の車窓から見えた、すり鉢状に広がる赤い風景は独特な光景だったのを覚えています。因みに「ゴンパ」というのはチベット語で、お寺や僧院を意味します。ラルンガルゴンパはラルンガル僧院になります。
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ラルンガルの入り口はすり鉢状の下の方にあり、全景を見たくて頂上まで登ってみました。標高が高いので息が切れます。見渡す限りに広がる赤い建物は全て僧侶の僧房です。左手にある大きな建物がラルンガル僧院です。僧院を中心に僧房が無数に広がっております。
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当時はラルンガルの街中を歩いていても大した問題はなかったです。僧侶が食事をする食堂を見つけ、そこで昼飯を食べましたが、僕以外は全員僧侶でした。どうやらお寺の食堂だったぽいです。
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ラルンガルはチベット仏教の聖地の一つでもあります。チベット仏教徒が数万人規模で住んでおります。複雑な立ち位置なのは理解できます。
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中心部のラルンガル僧院です。大きいです。東チベットやチベット自治区内の有名な寺院や大小様々な寺院も数多く尋ねましたが、ラルンガルは特有の雰囲気がありました。僧侶の数の規模も違います。背景に見える建物群は全てチベット僧侶関係の僧房などです。
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コルラ(巡礼)の途中で僧侶と混じって一般のチベタンも休憩しております。今はどうなっているか分かりませんが、穏やかな光景でした。
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ラルンガルの頂上にも寺があり、そこにも巡礼者が大集合しておりました。
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時期は真冬です。12月末です。昼間はなんとか過ごせますが夜になると急激に冷え込み、大雪が降って来ました。腕時計の気温を見るとマイナス21度だったか、マイナス27だったか、とてつもなく寒かったです。年越しのカウントダウンを宿で静かにした後、早々に寝ました。宿は外より遥かに温かったですが暖房らしい暖房もなく、ドアノブが凍っていて握ると手が離れなくなったり、部屋に置いておいた水のペットボトルは朝には凍っていました。
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翌朝、ラルンガルを出てバスを待っていましたがバスが来ませんでした。大雪でバスは来れなく、道が凍り乗合バンも出ないとの事です。
「やば..どーしよっかなー」と思いました。
結果、中国人(漢民族)が乗る超大型の4WD車で通ったので、ヒッチハイクをしました。富裕層と思える、この中国人のカップルが優しくてお菓子をくれたり、お金を渡そうとしたら頑なに受け取らなかったりと、中国人の優しさを意外な地で知りました。
日本での中国系観光客のマナーや様々な事が話題になり、日本人として色々と思う事もあります。ただ、中国人も上品で親切な人も居る一方で良くない事もあり、良い面とそうではない側面があると思えます。何時間か乗せてもらいバスの拠点となる街のバス停まで送ってもらいました。
以上
ラルンガル僧院への渡航記でした。
記事当時は入域が解放されていたので潜入とは言えませんね。