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起業する/しないについて考える    #1キャリア選択としての起業

起業に興味はあるけど、自分に向いているかわからない。
自分に起業できるかわからない。
そもそも、起業した方がいいのかわからない。

起業相談チャットボットによくいただく質問より

起業を考えた人なら一度は考え、答えが出なかった質問ではないだろうか。今も多くのユーザーから質問をいただく。

ちょっと質問の仕方を変えてみよう。

”自分は今のキャリアを続けていけば大丈夫か”。

たとえ漠然であったにせよ、キミが起業という選択をし、興味をもった理由の裏には、様々な背景があるはずだ。それらをいくつかの視点から掘り下げて考えてみたい。

今日は、”キャリア選択としての起業”というテーマで、キャリアコンサルタントで、起業ライダーマモルの起業家である田所さんにキャリア選択としての起業について話を聞いた。

田所さん

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今、“起業”と言うワードが話題になっている理由

年功序列、終身雇用の崩壊

安定した企業に入り、定年まで勤め、老後は退職金と年金で悠々自適な生活・・。このような高度経済成長期に築かれ、良しとされてきたキャリアスタイルが今、崩れ始めています。

中高年層の増加により、ポストは中々空かず、以前のように勤続年数に応じて役職が上がる年功序列の実現は年々難しくなっています。そして経済成長は下降傾向にあり、企業も終身雇用を約束できない環境になりました。

自動車工業会会長のトヨタ社長でさえ、終身雇用を守っていくのは難しいと発言しています。1つの組織でキャリアを形成することが難しい時代になってきているのです。

ジョブ型雇用の広がり

変化の激しい時代となり、社会のニーズに合わせ求められる能力も変化が求められるようになりました。A I(人工知能)・ロボットにより2030年代には約50%の仕事がなくなると言う英オックスフォード大の予測もあります。

こうした、なくなってゆく仕事から求められる仕事へ、人材配置を容易にするため、ジョブ型雇用が広がりを見せています。日立製作所はデジタルスキルなど専門性の高い人材を確保するためジョブ型雇用制度を導入しました。

ジョブ型雇用とは、職務ごとに必要なスキルを公開し、合致する人材を起用する制度です。需要が高く高度な職務ほど賃金も高くなるため、キャリアシフトを促すことにもつながります。

ジョブ型雇用が広がれば、一人一人が社会の変化を捉えどのような能力を身に付けていくか?を考えることが益々重要になるでしょう。

人生100年時代

平均寿命が伸び、老後の人生をどのように生きるか、誰しもがセカンドキャリアを考える時代になりました。また、定年の延長や、年金額減少により、働き続ける必要がある時代になったとも言えます。

現在の会社に勤め続けるのか、別のことをするのか、フルタイムで働くのか働き方を変えるのか・・、長い人生をどう自分でデザインしていくか、が今問われています。

変化の激しい時代だからこそ、仕事をつくっていく意識が重要

組織まかせではなく、自分で自分のキャリアを築いていくことを考えたとき、就職・転職に加えて上がってくるのが”起業”です。

今まで経済を牽引してきた大企業のトップでさえ先が読めず、変化に対応しようにも今まで築き上げた構造を簡単には変えられない時代です。

逆に個人の方が周囲の社会ニーズの変化を敏感に捉え、柔軟に対応していけるのです。変化の激しい時代だからこそ、一人一人が仕事をつくっていく[1]、まさに”起業”の意識が重要になっています。

【参考理論】
[1]ハンセン「統合的生涯設計」

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”起業”という選択を選ぶ理由について、イメージをもつ助けになることができただろうか。

少し前にベストセラーになったLIFE SHIFTという本があった。

その中で、人間の寿命が100年に向かう中、昔の世代の人は退職後の10年をどう生きるかということを考えればよいのに対し、子ども世代の人は退職後の30年をどう生きるかを考えなければならない、という指摘があった。

公的年金など社会保障の維持がますます難しくなることが予想される将来、組織に雇用されるキャリアを選択した人にとって定年後のキャリアデザインは避けられない事柄になるだろう。

次回は、”就職と起業”という選択から、キャリア選択としての起業について掘り下げて考えてみたい。

今日も読んでくれてありがとう!

■つづく

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