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黄黒真直
2021年8月28日 21:42
カーマインは幼い頃から、星を見るのが好きだった。 色とりどりの星々の瞬きを見ているだけで、何時間でも過ごすことができた。 空を巡る双子の衛星の追いかけっこは、朝まで眺めることができた。 やがて成長し、科学の本を読み漁る年齢になると、カーマインは思った。 いつかあそこへ行ってみたい、と。 気が付くとカーマインは、それより遥か先へ行く日々を送っていた。*** 壮年と呼ばれる年齢