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足を踏まれた(加害性について)


東京に住んで、5年以上が経つ。
東京の数多の駅で数多の人とすれ違い、その中で理不尽に思える攻撃を何回か受けた。

多くの人がごった返していて身動きが取れない中、舌打ちをされる。(私だって望む方向へ進みたいよ)

多くの人が歩いていて肩がぶつかったとき、「いってぇな!!!」と振り返って大声で叫ばれる。(私だって痛いよ)


最初は自分が悪いと思い、反省し、強い言葉や行動にショックを受けていたが、何回か受けるうちに「いや普通に腹立つな」と思うようになった。


東京ではないが、つい先日は、またもや人の多い名古屋駅で、舌打ちをされ、故意に足を踏まれた。

嫌だった。嫌だったから、思い切り振り返り、「なに!?!?💢」と大声を張り上げた。
やり返さなかっただけ偉いと思う。
が、自分は別に出来た人間ではない。結局踏まれた日以降、3日間、何度も何度も思い返し、睨み、妄想で背中を蹴飛ばしまくった。水にも沈めた。冬の間に3回道で滑りますようにと呪った。



上京するまで、加害性のある人とこれまでほとんど接してこなかったからか、一つ一つの嫌味な経験にものすごい衝撃と怒りの感情を抱いてしまう。そして一つ一つありありと記憶してしまっている。一年前に中野でぶつかってきた中年男性を今でも覚えている。きっと先日の名古屋の人間もずっと記憶する。



若干悩んでいるというか、どういう風に自分が納得しておけばいいか分からないのはこの部分である。結局、こういう行為を、自分を守る術だと思っている節もあり、完全に悪いことと思えない自分もいる。
理不尽に対してまで落ち込まないといけないの?



そして偶然かもしれないが、攻撃を加えてくる人物は決まって中年から高齢にかけての男性なのだ。自分が若い女性だから危害を加えてくるのかなと思うと、自分の生まれ持った性を嘆きたくもなる。
※知人男性にこの話をしたら、「おばさんでもいるよ」と言われた。性差は関係ないらしい。



足の甲に、名古屋で踏まれた感触がねっとりと残る。気持ち悪い。
この気持ち悪さが消えるまで、きっとずっとこんなことを考えるのであろう。

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