あらゆる「食情報」どう捉える?

大号泣しながら書いてます!

最近も
まだまだ「食情報」にモヤモヤすることがある。

それは

牛乳や卵などに関する食情報

なぜなら、夫が養鶏業をしていて
畜産農家だから。

そばで、その仕事の現状を目の当たりにしているから。

食べる物を届けることが
どれだけ大変かを見ているから。

牛乳でいうと
「牛乳は飲ませない方がいい」とか
「学校給食の牛乳をやめてほしい」とか

こういう個人の発信に本当にモヤっとする

グルテンフリーも同じ

みんなに薦めることではない

酪農で生きてる人がいる
その恩恵を私たちは得ている

卵でいうと

「平飼い」の卵推し

これはまじでムカムカする

平飼いだろうとケージ飼いだろうと
卵の味や栄養価、安全性はエサで決まる

何を食べさせてるか

ただ
鶏さんが伸び伸びと動き回ってる環境で産んでくれた卵の方が
そりゃ美味しそうに感じるのもわかる

動物愛護の観点でいえば
わたしだって平飼いの卵を推したい

でもね、でもね、
わたしは平飼いを推せない

そして、平飼いを推してる人を見ると本当にざわつくの。

我が家の夫が営む養鶏場には
7万の鶏がいます

まず、ひよこちゃんがひよこ用の鶏舎にやってきて
暖かい温度管理がされた所で育てられます

この時期に病気を予防するためのワクチンが打たれます
それでも、本当に病気になりやすくて

何十羽と死んでしまうこともある
(こういう場合、すぐに保健所に連絡して検査が入るの)
冬の時期は、鳥インフルエンザに怯えてる

その後、育成用の鶏舎に移動して
卵を産む前までの期間を育てます

晴れて、卵を産むようになったら
集卵所の隣の鶏舎に移動して、卵を産んでもらいます。

集卵はもちろん機械で集められます。

1日何万個も集められ
その日のうちにすぐに出荷します

それだけではなくて
鶏糞を肥料にする作業が大変だったり
エサや水を与える機械を整備したり
鳥インフルエンザ対策をしたり

わたしが把握していない仕事が
まだまだたくさんあると思う

とにかく、休みなく働いてる

そのおかげで
年末年始もゴールデンウイークも盆も
ワンオペですよ!笑

集卵の機械が壊れた時は
1日、ひとり1万個を手作業で集めてた

(機械を直すことができる技術者も減ってるから、遠方からの業者に依頼するしかなくて、修理に来てくれるまで何日もかかったりする)

この仕事って
いわゆる

臭い
汚い
きつい仕事

3Kと言われてる

それでも、毎日休まず働く夫を誇りに思ってます

後継者がいないこと
こんな仕事をやりたいと働く人手がないこと

エサの高騰

ずっと「遺伝子組換え飼料」を使わずに頑張ってたけど
コロナと表示制度の変更にともなって
やむなく、遺伝子組み換えの飼料に切り替えた

多くの課題が山積みのこの業界

それでも、
日本の卵がこんなにも安全で安くて美味しいのは

夫たち養鶏業者が1日に
約250万個の卵を生産しているから(日本中)

今までの技術の進歩があってこそ

わたしたちは
農家とその先人たちに支えられてる

平飼いでは
こんな量の生産はできない

機械の導入が難しい以上
手で集卵する人手と
所構わずされる糞の始末をするシステムや人手も必要だし

平飼いしたくてもできないのよ
実際問題

夫も自分の代で
養鶏業を終えることを決めている

これだけ鳥インフルエンザが
毎年猛威を震い

動物愛護の観点から批判を受け

卵は安いのが当たり前の現状では

養鶏業が減るのは当たり前

酪農家も同じだよね

平飼い推しの人たちは

平飼いの卵を
1個1000円とか?それ以上で飼う未来にしたいのかな

卵は
本当に栄養価が高くておいしくて
たくさんのお料理やお菓子に使われてる

そんな卵を
当たり前に食べれる今の環境は

紛れもなく
夫たちが
毎日必死で大量に生産してるから

そんな農家を
日本中の人たちで応援してほしい

ケージ飼いだからって
批判される覚えはないし

みんな必死でやってる

生きるためでもあるのよ

平飼いの卵、おいしいよね
ケージ飼いの卵もありがたいよね

それでいいじゃないか。

ちなみに
夫の生産する卵は

餌にもこだわってるし
卵として出荷する期間も決めてます
(おばあちゃんの鶏たちには早々に引退してもらう)

スーパーにも並んでいます

スーパーの卵がすべて
殻がもろいわけではないです

わたしは、
夫の卵を食べて初めて卵が好きになりました

生卵とか半熟とか
食べられなかったから。

それぐらいおいしいです。

影響力のある人たちの発言て
本当に怖い

一つの側面だけをみて発信するのは本当にやめてほしいです。

日本の養鶏業の理想の未来を描くなら

動物愛護の観点から
鶏が自由に動けるスペースや適度な温度管理が保証される
設備の開発が叶い
集卵や鶏糞処理への負担がなく
喜んで働く後継者が育つこと

安全な飼料を与えられ
おいしい卵を適度に生産できるようになること

卵一つ一つを
大切に味わう消費者が増えること
卵の値段が適正に決められること

今のように
気軽に食べられる卵は
数十年後はもうないかもしれない

それでも
わたしは

いいなと思ったら応援しよう!