冬もの-おでんに惑う-

おでんが好きです。

大好物!1番好き!という訳では無いけれど、
おでんの話(好きな具のことや、おでんにまつわる思い出話などなど)をするのは楽しいし、
色々な、けれど同じお鍋の中でなんとなく似た者同士になった具たちを味わいながら食べるのは、とても幸せだと思います。

なのですが。
私はそのおでんを前に、深く悩んでしまう時があるのです。

出汁しみしみの大根、ふわふわのはんぺん、
つるもちっとしたちくわぶ、弾力のこんにゃく、とっておきのたまご。
その他ちくわやつみれなどの各種練り物があり、
お餅の入った巾着があり、結び目のある白滝があり。
全体的に茶色い…という印象が嘘みたいに、食感も味わいも違う(でもやっぱりどこか似た雰囲気の)具が
たくさん並んで煮えているお鍋の中を見ていると、どれから食べようか心底迷います。

どれも好きで、全部食べたいのです。
でも、中でも特に好きなもの(大根、はんぺん、ちくわぶ、たまご)は、欲張って一つ以上食べたい。
そうすると、そんなにお腹に入らない!ということになって、
仕方ない今回は餅巾着を諦めよう、とか、
昆布は見なかったことにしよう、などと思うのです。

何かを選ぶとか決めるということが極端に苦手なので、好きなものを決める時すら悩み多い時間だったりしますが、
そういう悩みに頭を働かせている時は、なんとも幸せです😌

ちなみに私の思い出のおでんは、学生の頃コンビニで買って食べた、たまご。
予算の関係でどれか一つしか買えず、ひとしきり悩んで選んだたまごを、寒い屋外で食べたのを思い出します。

おでん、肉まん、缶のおしるこ。
冬のものは、しみじみとした幸せを与えてくれるように思います。

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