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【癌日記81日目】抗がん剤治療中の初出社がコワかったよー!!/ママががんになったとき/卵巣癌・子宮体癌/9月18日

癌の手術をして抗がん剤(TC療法)で髪の毛が抜けてから、初めて出社した。

まだフルウィッグを買えていなくて、前髪ウィッグだけがついたケア帽子を被って出かけた。

気になったのは、ケア帽子を被って歩く私を誰かが「あの人、癌よ」という目で私を見るだろうか? ということ。そんなことがあったら傷つくなと思った。

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このマガジンは私が49歳で卵巣癌と子宮体癌に罹患した日々の自分と家族の記録です。娘(高1)娘(中2)夫&猫の4人と1匹ぐらし。ワーママ。
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駅までの道で誰か私をみるか?ー誰も見ない

通勤通学時間でたくさんの人が行きかう家を出て駅までの道。癌になってからこの時間にこの道を歩いたことはないけれど、ケア帽子を被って久しぶりにお化粧をしてドキドキしながら歩いた。誰か私をジロジロと見るんじゃないか? と。

そんな不安とは裏腹に、ランドセルをしょった小学生も、交通整理の黄色い旗をふるPTAの皆様も誰一人私を見ない。

あれっ。私大丈夫じゃない? そう思った。

電車の中で誰か私をみるか?ー誰も見ない

通勤電車を待つホームは人と人との距離が近い。さすがに誰かが「あの人癌よ、ケア帽子を被っているから」という目で見るかと思った。

もちろんここでも誰も見ない。

混み合った電車に乗り込んでつり革を持つ。前の席の人が私を見るかな? と思ったら、もちろんここでも誰も見ない。

おおっ。横浜は都会かどうかは知らないが、ケア帽子の有無の差異なんて誰にとってもどうでもいいことなんだなと思った。

駅から会社までの道で誰か私を見るか?ー誰も見ない

都内の駅からオフィスまでの道。ここではもっと誰も私を見ない。

オフィスで誰か私を見るか?ー誰も見ない

オフィスに入る。もちろん誰も私を見ない。

私を見て「久しぶりー!」と元気に迎えてくれたのは事情を知るチームのメンバー。

「おおっ」と思いながら、「ケア帽子を被ってるから誰か私をジロジロ見るかなと思ったけど、誰も気づかないの」と言うと、「そりゃあそうよ! それが都会の良さだよ!」「みんな自分にしか興味がなくて、他人には興味がないんだよー」「この都会の心地良さを知ると二度と田舎には戻れないよ。あの子とあの子が手をつないで歩いていたとかみんな見て噂して一瞬で街中に広まるのよ」とゲラゲラ笑いながら言っていた。

みんな優しい。そして温かい。

都会がいいとか田舎がいいとかではなくて、自分たちはどちらが心地よくて今ここにいるか? という話だ。

今日は1日出社ではなく無理せずまずは半日出社にして帰宅してまた仕事をした。

自宅と会社の往復の歩数は約8,000歩。電車に乗って立っている間は歩数がかせげないとはいえ、毎日歩数を確認しているから、この往復の歩数も無理がないと自分で確実にわかる。

来週は1日出社にしようと思う。

他人への無関心のお作法 なんか「いい」

東京や横浜などの都会の人々のこういう他人への無関心、なんか「いい」、なんか「心地いい」と思った。

無関心なんだろうか? 都会ではあれっと思ったこともまずは無関心を装うということがみんなしっかりと身についているような気もした。

そして、なんだかものすごく「自由」な気持ちがした。

なんだろうこの「自由」な感じ。

「自由」だ。だから「頑張ろう」。

そんな風に私を前向きな気持ちにしてくれる「自由」だった。

BAREN(バレン)の黒いリボン付のケア帽子で出社

会社に被って出かけたのはBAREN(バレン)の黒いリボン付のケア帽子。その上に別で購入した太目のカチューシャを追加して出かけた。

引用 BAREN(バレン)

今のところ外でつけるケア帽子やウィッグ的なものはこれしか持っていない。

耳の下の髪の毛はまだ地毛が残っているのが帽子から出ている。前髪はケア帽子に付属しているウィッグだ。

このデザインは少し若いひと向けなのかな? という気がしていて、わたしのようにもうすぐ50歳になるおばさんは太目のカチューシャを追加することで、少し落ち着いて見える気がして追加してみたけれど、どうなんだろう。

ちなみに、人口毛の前髪のウィッグは太陽の光のもとだと人工毛だとすぐにわかる。

若い人ならそんなことも気にならないぐらいかわいらしくかぶれるケア帽子だけれど、わたしの年齢だとさすがにこの光が年齢をちぐはぐに見せてしまう気がする。

あえて髪の毛の色とはまったく違う色のベージュのカチューシャを追加するとカチューシャに目が行って、前髪の人工毛の上で輝く太陽の光を少し抑えてくれる気がした。

少し大きめのスワロフスキーのドロップピアスも、前髪に目線をむけずにピアスに向けてくれる気がしている。どんなもんだろう?

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