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子育てに自信が持てません…。

今回の事例は、4歳児(男児)の保護者からの相談で、子どもが言うを聞かない、元気すぎるのか、、、毎日子どもに振り回されています。怒ってばかりの毎日で疲れ自信がなくなってきました、という内容です。【保護者編】事例8

◆時代の変化

今の時代から子育て世代と言うと、

氷河期世代(1970年から1983年)→プレシャー時代(1982年から1987年)→ゆとり世代(1987年から2004年)→さとり世代(はっきりした定義はないが1990年代に生まれた世代)→Z世代(1990年代中盤(または2000年代序盤)以降に生まれた世代)
※ミレニアル世代は、プレッシャー時代~さとり世代を総称
※社会人の教科書から引用

保育園では、概ねミレニアル世代以降の世代が親になり、今回のタイトルの悩みを抱えている保護者が多く存在しています。

◆自信に必要な「力」と時代背景

自信は目に見えることができず、手で触れることもできない、数値化することもできない、いわゆる「非認知能力」と言われる能力になります。

非認知能力の中には、「主体性」「自立心」「忍耐力」「共感力」「想像力」「意欲」「好奇心」等々があり、認知能力は、「IQ」「学力」「記憶力」等です。

そして、今回の相談である「自信」は、非認知能力である、「自己肯定感」が土台となります。

現在、子どもの世界では、非認知能力を高めることにより、子どもの生きる力を培おうという考え方を重要視しており、保育園でもこれらを高める取り組みを計画的にPDCAサイクルを用いて日々実践しています。
ちなみに、非認知能力が保育所保育指針で大きく取り上げられたのは平成30年に指針が改訂されてからの事です。

また、時代背景と保育所保育指針を照らし合わせると、ミレニアル世代とよばれる世代は子どもの教育について非認知能力の育みという視点は現代に比べて低かったことが分かります。

これは、社会における「虐待」や「不適切な関わり」「言葉の暴力」「ネグレクト」等が社会問題として浮き彫りになった時代でもありました。

この時代を生きてきた子どもたちは現在、父になり母になって一生懸命頑張っています。

◆自己肯定感を失っていく保護者

親が子育てについて自信を失っていく原因として、子育てが上手くできない、義理の父母や周囲のママ、パートナーからのプレッシャー、SNSなどから多くの情報を入手し何が正しいのか分からなくなる、親自身が協調性を上手く保つことができない等が原因として、悩みを抱え込むケースが多くみられます。

ちなみに、一般的に母親に見られるケースが多いですが、最近では父親も子育てに対して自信が低くなっていくケースもみられており、夫婦で子育てに悩んでいる家庭もあります。

◆保護者の頑張り

仕事中に保育士と情報共有しますが、保護者からの悩みやいつもと違うサインをキャッチした保育士は真剣な表情で、
「○○ちゃんのお母さんが少しでも笑顔になってもらえるようになるには何をすればいいでしょうか。」と、城本へ相談しにやってきます。

時に、「保護者は子育てにおいて何を頑張っているか考えてみる」という研修をすることがあります。「○○を頑張っている」という形式で列挙していきます。
挙がってくる内容として、「食事作りを頑張っている」「夜中もおきて授乳を頑張っている」「しつけを頑張っている」「家事を頑張っている」「保育園の送り迎えを頑張っている」「介護も頑張っている」「夫婦間のコミュニケーションを頑張っている」「仕事と育児、家事の両立を頑張っている」等々…。
挙がってきた内容は園内に掲示し保護者へエールとして贈ります。

少しでも自己肯定感を持ってもらえたらという願いを込めて…。

◆保育園でできること

我々はこのような悩みを抱えている保護者からのサインを見逃しません。日々の保護者とのコミュニケーションや連絡帳、身なり、声のトーン等、様々な角度から保護者からのサインをキャッチするようにしています。

いつもと違う様子であれば、プライバシーの保護や保護者の気持ちを大切にしながら声を掛け、たわいない話から少しずつ保護者の気持ちを和らげ、面談などに繋げます。

保育園では、日頃の子育ての様子を伺い、保護者の頑張りを受け止め、認めることで保護者の自己肯定感のアップもしくはこれ以上自信をうしなわないよう維持に努め、面談やコミュニケーションを絶やすことなく緩やかな自己肯定感の向上へ繋げていきます。

保護者の皆さん、子育てが辛いと感じた際は、一人で抱え込んではいけません。保育園は児童福祉施設です。子どもを守ることは保護者支援は我々保育士の使命でもあります。

我々もサインをキャッチしていきますが、遠慮なく保育園、保育士に相談して欲しいと思います。

子育ては保護者と我々保育士、地域と連携を図りながら「共育て」することで、子育てに関わる皆が健康であることがキーポイントになってきます。

◆まとめ

保護者の皆さん、子育ては大変ですが、一人ではないです。
どうか、自信を失わないでください。

子どもたちも小さいながらに初めてのことに挑戦し、成功したり時に失敗したりと自信をつけるために繰り返しけなげに頑張っています。

弧育てにならないよう、我々も心を込めて伴走します。
保護者の皆さんの笑顔が増えることを願い、そして応援しています!!






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