
作者から引き離された”キャラクター”〜映画『フィールズ・グッド・マン』を観て
『フィールズ・グッド・マン』を鑑賞。
前職がコンテンツを扱う会社に勤めていたというのもあり、”キャラクターだけが一人歩きし、ヘイトの象徴になってしまった"というストーリーが気になり、足を運んでみました。
この映画を観て自分が感じたこと、気を付けなければいけないと思ったことをまとめてみます。
https://feelsgoodmanfilm.jp/
⑴ワンクリックでどこまでも飛んでいくネット社会の恐ろしさ
そもそも、何故漫画のキャラクターがヘイトの象徴へと至ってしまったのか。
発端は、作者であるマットがネット上に自作の漫画を掲載したことでした。
カエルのぺぺが友人との日常を描いた漫画です。
その中で、ぺぺが用を足してる描写に、「feels good man(気持ちいいぜ)」という一コマがあります。
ぺぺのイラストとこのセリフが、日本で言う"2ちゃんねる"的存在の匿名インターネットコミュニティで使用されるようになりました。
初期の頃は、作者のマットはあまり気に留めておらず、偶然、と思い込んでいたようです。
しかし、段々と、人種差別的な文脈で使用されるようになり、手に負えないくらい拡散されてしまいました。
そして、最終的にはADL(名誉毀損防止同盟)から"ヘイトシンボル"として正式認定を受けてしまいます。
作者も、キャラクターも全く悪くありません。ただ、ネットという環境で、人種差別的な文脈で使用されてしまったことでヘイトシンボルとして認定されてしまったようでした。
マットは、もう少し早い段階でこの流れに気付き、止めておくべきだったと後悔していました。
改めて、ネットの恐ろしさを実感した作品でした。
ネットのユーザーはこちらで変えることはできません。だからこそ、自分が生み出したコンテンツは、最後まで自分で守り抜かなければならないのだと思います。
また、特に現代はキャラクターだけではなく、実在する著名人や人間の写真を合成して、"フェイク"を簡単に生み出せてしまう時代です。
自分自身の写真が、いつしか"ヘイトの象徴"になってしまう可能性もあるかもしれません。
そんなことにならないよう、ネット上にコンテンツを発信する際は細心の注意を払い、発信した後も最後まで責任を持つ必要があると感じました。
(2)世界を動かす力を持つ"キャラクター"
キャラクターは、無限の可能性を持っている、、!
前職でキャラクターと関わってきたからこそ、彼らが持つ大きな力を信じています。
実際に、ありふれた商品でもキャラクターが描かれるだけでプレミア感が増したり、売り上げが伸びたりしています。(特に、鬼○が顕著でしたね)
どの商品とどのキャラクターがタイアップするか、それにより商品の印象、キャラクターの印象、双方が影響し合うと考えています。
劇中の例で「キャラクターの持つ力は大きい」とし、その例として「ミッキー」を挙げていました。
世界中の老若男女、誰でも知っていて名前を言える著名人もしくはキャラクターはミッキーくらいかもしれません。
「ミッキー」の行動や発言は世界中の人が見ていて、非常に影響力が大きいです。
だからこそ、今回のぺぺの様に、決して悪用してはいけないのだと思います。
今回の映画を通して、改めてキャラクターが持つ拡散力・影響力の大きさを実感しました。
コンテンツを発信するクリエイターや関係者は、自分の子供のように全力でキャラクターを守っていかなければなりません。
*【映画で探す理想の職業②】
現在無職の自分が、映画に出てくる”職業”を注目し、感じたことをまとめていきます。
<一回目はこちらです↓>
https://note.com/minaminato_/n/n3bd22771489f
第二回目は、漫画家です。
自分は幼い頃、オリジナル4コマ漫画や少女漫画を描いてみるのが大好きでした。
しかし、致命的に絵心がなかったので、漫画家を目指すという道は閉ざされました。
頭の中にこういう絵を描きたいというイメージはあるのですが、実際に描いてみると、全く別物が出来上がってしまいます。
自分で生み出したキャラクターに表情をつけ生き生きとした様子を見せる、漫画家の仕事は、きっと自分にとって一生憧れのお仕事だなあと思います。
よく漫画にある、締め切りギリギリに徹夜で完成させ、みんなで泣いて喜んでいる、、みたいな現場の一員に、一度でいいのでなってみたいです!
今回も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!