vol.16_「あなたへのおすすめ」に困惑する

   家の中で暇な時間はYouTubeを見て過ごす。大学の秋学期も始まり、講義の間やお昼の時間に1時間弱時間が出来た。ずっと好きなYouTubeは、さらば青春の光、ニューヨーク、ラランド、霜降り明星のYouTubeチャンネルだ。総じて時代にそぐわない多方面から怒られていそうな芸人さんがタイプなのかもしれない。


   そんなある時、関連動画の欄に、「童貞の心得」なる動画があった。きっとさらば青春の光を視聴している人はそういった性的なコンテンツを含む動画を見ているのかと推察しながらも、「童貞の心得」なる動画を再生をしてみた。
動画自体は大したことない。前戯が大事。強くするのは悪。アフターケアこそ真の性行為。などといった胡散臭いと一蹴しそうだが、割と芯食ってる内容だった。


   動画の内容云々ではなく、その後の私のYouTubeの「あなたへのおすすめ欄」に童貞脱却系の動画が数多表示されるのである。ここでカミングアウトするが、私は童貞でない。YouTubeのシステムAIが、「コイツは童貞だ、童貞向けの動画を」といった具合におすすめしてくれているのだろう。不愉快とまではいかないが、嬉しいわけが無い。
万が一にもYouTube画面を他人に見られ童貞と思われる未来を想像するとなんとも言えない気持ちになる。一刻も早く関連動画の欄から童貞モノを根絶させなければ。なんなら靴磨きの動画とか、料理の動画とかが表示されるようにして印象操作まで出来れば万々歳だ。

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